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1990 年度 実績報告書

トリパノソ-マ科原虫の核酸前駆体合成とその阻害に関する細胞・分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570222
研究機関順天堂大学

研究代表者

青木 孝  順天堂大学, 医学部, 教授 (20053283)

研究分担者 山崎 浩  順天堂大学, 医学部, 助手 (00138207)
キーワードトリパノソ-マ科原虫 / Crithidia / Leishmania / Acivicin / Allopurinol / 核酸前駆体 / 細胞増殖阻害 / 化学療法
研究概要

本研究の主要な部分は前年度に実施され、その成果は平成元年度研究実績報告書に記した。今年度は特にacivicinの細胞増殖阻害機序を解析するために、標的酵素の細胞内阻害または不活性化について検討し、次の結果を得た。AcivicinとCrithidia細胞を無血清培養液GIT中でインキュベイトすると、acivicinは細胞内において、ピリミジンde novo合成経路初段carbamoylーphosphate synthetaseII(CPS II)のグルタミン依存性活性を不活性化し、その不活性化は撰択的、時間依存的、非可送的であった。高濃度のグルタミンを添加すると、acivicinによる不活性化の程度は減少したが、そのような保護作用は完全でなかった。すなわち、不完全な保護作用は逆にacivicinのCPS IIに対する非常に強い親和性を示すものと考えられた。細胞内CPS IIのpopulationは2つに分かれ、一方はacivicinが共有結合したcomplex、他方はまったく結合していない酵素であることが明らかになった。以上の結果から、acivicinはin vitroの場合と同様に細胞内においてもCPS IIのグルタミン結合部位にaffinity labelingで共有結合するものと結論された。以上のようなメカニズムがCTP合成酵素、GMP合成酵素(両者ともにaeivicinの標的と推定されている)に対しても働き、両酵素は失活し、RNA合成、DNA合成が阻害されることによって細胞の増殖も抑制されるものと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] AOKI,Takashi: "Purification and charactrization of Leishmania mexicana aspartate carbamoyltransfarase, the second enzyme of de novo pyrimidine biosynthesis" Bulletin de la Societe Francaise de Parasitologie. 8(Suppl). 150-150 (1990)

  • [文献書誌] AOKI,Takashi: "Biochemical peculiarities and nucleicーacidーprecursor synthesis in trypanosomatid parasites" Proc.7th ChinaーJapan Symposium on Parasitic Diseases. 7. 28-30 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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