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1989 年度 実績報告書

レジオネラ感染に対する感受性の動物種差の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570247
研究機関産業医科大学

研究代表者

吉田 真一  産業医科大学, 医学部, 助教授 (60128113)

キーワードLegionella pneumophila / 感染 / 感染防御 / マクロファ-ジ / 細胞内寄生菌 / マウス
研究概要

L.pneumophilaはモルモットやハムスタ-のマクロファ-ジ内で増殖できる細胞内増殖菌である。マウスに関しては多くの系統のマクロファ-ジでは増殖できないが、A/Jマウス由来のマクロファ-ジで増殖できることが報告された(Infect.Immun.56,370ー375、1988)。今年度はこの点に着目し、L.pneumophilaのマクロファ-ジ内増殖を許すA/J(A)系と許さないC57BL/6(B)系を交配し、この性質の遺伝支配を調べるとともに、カナダ,モントリオ-ルのSkamene教授よりAXB/BXArecombinant inbred(RI)strainsの供与をうけて、この性質を支配する遺伝子座の位置を解析した。その結果、菌の増殖を抑制する形質が優勢で、常染色体支配であり、一遺伝子または非常に近接して存在する遺伝子群により支配されていることがわかった。またRI strainを使った実験では、この遺伝子は15番目の染色体のPolー5とLyー6の間に存在することを明らかにした。さらにこの性質はTリンパ球の影響を受けず、マクロファ-ジの自然抵抗性であることを明らかにした。
一方C3H/HejはLPSに低反応性であることにより、よく知られたマウス系統である。マクロファ-ジ内でのL.pneumophilaの増殖をみるとA/Jほどではないが、増殖を許すことを見いだした。これに対してLPSに対する反応が正常なC3H/HeNのマクロファ-ジは増殖を抑制した。菌の増殖・抑制がLPS反応性と相関するかどうか現在検討中である。また、L.pneumophilaは65kDaの溶血素を産生する。この溶血素は細胞溶解毒素、プロテア-ゼの活性も持っており細胞内寄生性との関連が推察され、現在この毒素を産生しない菌株との比較よりマクロファ-ジ内増殖能を菌側からも検討している。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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