• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

高温下における麻疹ウィルスM蛋白合成阻害機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 01570253
研究機関金沢大学

研究代表者

小倉 壽  金沢大学, 医学部, 助教授 (10115222)

研究分担者 佐藤 博  金沢大学, がん研究所, 助手 (00115239)
キーワード麻疹ウィルス / M蛋白 / 高温 / 遺伝子導入 / 一時的形質発現
研究概要

麻疹ウィルス感染細胞の培養温度上昇によりM蛋白合成が選択的かつ即座にペプチド鎖伸長のレベルで停止する現象を解析する目的で遺伝子導入実験を行ない、現在、以下のような結果が得られている。
ブル-スクリプトベクタ-でin vitro RNA合成・翻訳実験可能な麻疹ウィルス(CAM株)各遺伝子の完全長cDNAを種々の発現ベクタ-に組み込み、リン酸カルシウム法で培養細胞内に導入した。PおよびMcDNAをヒトサイトメガロウィルス(HCMV)の前初期遺伝子を含むpHD1013に、P、HおよびMcDNAをマウス乳癌ウィルス(MMTV)とラウス肉腫ウィルス(RSV)のLTRをプロモ-タ-として含むpMAM-neoに、また、HおよびMcDNAをSV40プロモ-タ-を含むpSRαに組み込み、トランスフェクション後、麻疹ウィルス高度免疫血清あるいは単クロ-ン抗体を用いた蛍光抗体法にてそれらの発現の有無を検討したが、すべて陰性であった。現在、この原因を検索するとともに、HおよびMcDNAを新たな発現ベクタ-pSG5に組み込み、発現系の確立を急いでいる。また、麻疹ウィルス他株(Edmonston株)の各種遺伝子の完全長CDNAも入手し、これらについても同様に検討を加える予定である。
培養細胞由来無細胞蛋白合成系はHackettらの方法に従い調整し、検討を加えているが、未だウィルス特異蛋白の合成を認めていない。細胞由来のRNaseの混入に原因があると考えられ、この点に関する検討が必要と思われる。また、他の調整方法を用いることも考慮している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Ogura: "Long-term effect of elevated temperatures on SSPE virus expression in persistently infected rat glial cells" Archives of Virology. 104. 259-269 (1989)

  • [文献書誌] H.Ogura: "Replication of measles virus in Vero cells at elevated temperatures" Microbiology and Immunology. 33. 907-914 (1989)

  • [文献書誌] H.Ogura: "Temperature elevation enhances transport of measles virus fusion protein to cell surface in infected cells" Journal of General Virology.

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi