| 研究課題/領域番号 |
01570277
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| 研究種目 |
一般研究(C)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究分野 |
免疫学
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| 研究機関 | 関西医科大学 |
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研究代表者 |
稲葉 宗夫 関西医科大学, 医学部, 講師 (70115947)
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| 研究分担者 |
比舎 弘子 関西医科大学, 医学部, 助手 (90151422)
土岐 純子 関西医科大学, 医学部, 助手 (40077681)
長田 憲和 関西医科大学, 医学部, 講師 (40155940)
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| 研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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| キーワード | 胸腺B細胞 / 自己トレランス / CD5陽性B細胞 / Negative selection |
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| 研究概要 |
正常マウス胸腺中に存在する少数のB細胞を回収し、その機能及び性状の解析を行なった。胸腺B細胞の大多数は、末梢ではminorな集団を構成しているCD5陽性B細胞であり、さらにCD11b抗原も発現していることが判明した。胸腺B細胞はLPSや抗μ鎖抗体-ILー4といったB cellーstimulantに対し低応答性であり、膜Ig分子を介するシグナルでは活性化されにくいことが推測された。しかしながら、Ia特異T細胞芽球との相互作用において胸腺B細胞は分化・増殖することが明らかになり、このことは、胸腺内においてB細胞はIa分子を含む“自己抗原"をT細胞に提示し、T細胞分化過程におけるselectionに寄与していることを示唆している。
この可能性を確かめるため、自己抗原のモデルとして応答するT細胞がモノクロ-ナル抗体により同定されているMls抗原系を用いて検討を行なった。Mls抗原の異なる二系統のマウスを用い、一方の系統の新生仔マウス胸腺内に直接他系統の胸腺B細胞を投与し、胸腺及び末梢リンパ節T細胞におけるMls特異的トレランスの程度を比較検討した。胸腺B細胞を投与した場合、胸腺及び末梢リンパ節においてMls特異的T細胞の減少が観察され(clonal deletion)、Mls抗原に対する応答性も著明に低下していた。又、従来より自己トレランスに関与することが想定されている胸腺樹状細胞を投与した場合には、Mls特異性T細胞の減少は胸腺リンパ節において認められないが、Mls抗原に対する応答性は有意に低下しており、clonal anergyが誘導されていることが明らかになった。
従って、胸腺B細胞は、胸腺樹状細胞とともに、それぞれ異ったメカニズムで自己応答性T細胞のクロ-ンのトレランス成立に関与し、胸腺B細胞の生理的機能・意義の一端が解明された。
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