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1990 年度 実績報告書

膠原病患者妊婦の危険因子としての抗カルジオリピン抗体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570350
研究機関千葉大学

研究代表者

高林 克日己  千葉大学, 医学部第二内科, 助手 (90188079)

研究分担者 小池 隆夫  千葉大学, 医学部第二内科, 助手 (80146795)
キーワード全身性エリテマト-デス / 自然流産 / 子宮内胎児死亡 / 抗カルジオリピン抗体 / 副腎皮質ホルモン / 胎児予后
研究概要

全身性エリテマトーデス(SLE)は、多臓器にわたる障害と多採な自己抗体の出現を特徴とする代表的な自己免疫疾患である。罹患患者の9割以上が若い女性であり、その臨床状も多岐にわたる。
SLE患者が妊娠した場合、自然流産や子宮内胎児死亡(以下fetal loss)が多いことが知られている。最近、このようなSLE患者のfetal lossとLAや抗カルジオリピン抗体などの抗リン脂質抗体との関連が注目されはじめている。研究者らは、本研究においてはSLE患者の胎児子予後を判定する上でIgGクラス抗カルジオリピン抗体の測定がもっとも有用であることを明らかにした。
習慣流産歴を有する、抗カルジオリピン抗体陽性のSLE患者に対する適切な治療法はいまだ確立されていない。研究者らは、流産を繰り返す症例に対し、副腎皮質ホルモンを投与し、抗カルジオリピン抗体(主としてIgGクラス)をモニタ-しながら、妊娠を許可した。妊娠が確認された時点から、副腎皮質ホルモンを40mg/day,ヘパリンの特続点滴を行い,IgGクラス抗カルジオリピン抗体価が再上昇しないことを確認しながら、副腎皮質ホルモンを減量した。この様な治療により習慣流産を予防することができ、生児を得られた症例もあった。しかし本研究期間中では、症例の蓄積が少なく、今後更に検討しなければならない課題が多い。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takabayashi,K.,Koike,T.,Kurasawa,K.,Matsumura,R.,Sato,T.,Tomioka,H.,Ito,I.,Yoshiki,T.,Yoshida,S.: "Effect of FKー506,a novel immunosuppressive drug on murine SLE." Clin Immunol.Immunopathol.51. 110-117 (1989)

  • [文献書誌] Shimada,K.,Koike,T.,Ichikawa,K.,Tsutsumi,A.,Takabayashi,K.,Tomioka,H.,Yoshida,S.: "IgG class antiーcardiolipin antibody as a possible marker for evaluating fetal risk in patients with systemic lupis erythematosus" J.Autoimmunity. 2. 843-849 (1989)

  • [文献書誌] Shigemoto,K.,Maruyama,N.,Itoh,Y.,Kubo,S.,Koike,T.,: "Murine Leukemia virus gene product as an acute phase protein:Complete suppression of serum gp70 synthesis in hepatocytes of B10.S mice." Clin.Exp.Immunol.78. 484-487 (1989)

  • [文献書誌] Kurasawa,K.,Koike,T.,Matsumura,R.,Takabayashi,K.,Tomioka,H.,Ito,I.,Yoshida,S,: "The immunosuppressive FKー506 prevents progression of diabetes in NOD mice." Clin.Immunol.Immunopathol.57. 274-279 (1990)

  • [文献書誌] Hiruma,K.,Kioke,T.,Nakamura,H.,Sato,T.,Maeda,T.,Tomioka,K.,Yoshida,S.,Fujita,T.: "Somatostatin receptors on human lymphocytes and leukemic cells" Immunology. 71. 480-485 (1990)

  • [文献書誌] Matsuura,E.,Igarashi,Y.,Fujimoto,M.,Ichikawa,K.,Koike,T.: "Anticardiolipin cofactor(s) and differntial diagnosis of autoimmune disease" Lancet. 336. 177-178 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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