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1989 年度 実績報告書

腎尿細管の水・電解質輸送ーホルモンによる細胞膜レベルでの調節機徐

研究課題

研究課題/領域番号 01570356
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

佐々木 成  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (60170677)

研究分担者 桑原 道雄  東京医科歯科大学, 医学部, 助手
キーワード水・電解質 / 尿細管 / 電解質輸送 / ホルモン / PTH / 酸塩基平衡
研究概要

近位尿細管と髄質外層集合管において研究を行った。1.近位尿細管。このセグメントにおいてはPTHの効果について検討した。PTH投与により管腔内へのH分泌が10秒以内に抑制される。この機序として管腔膜のNa/H交換輸送が抑制されていることを細胞内pHの測定より明らかにした。一方側底膜のHCO_3輸送は抑制を受けていなかった。またこの効果を発現する細胞内情報伝達系の検討では、c-AMPが主であり、IP_3、Caを介する系の関与は小さいことが判明した。来年度は細胞内Ca測定とカテコ-ルアミンの効果を検討する予定である。
2.髄質外層集合管。この尿細管の主作用はH分泌であり、この点について主に検討した。このセグメントには少なくとも3種類の細胞が存在しているので、画像解析システムにより細胞の種類の同定を行った。さらにこれらの細胞の各々において細胞内pHの測定を行い、細胞内pHの調節機序を解明した。主細胞においては体内への酸負荷の回復は完全にNa依存性であり、側底膜のNa/H交換輸送がこの機序であった。一方介在細胞においてはNaとHCO_3に非依存性のH排出機序が認められ、DCCD,NEM感受性よりHポンプと同定された。このHポンプは管腔膜に存在している。されに側底膜にはNa/H交換輸送とCl/HCO_3交換輸送が存在していることが示された。この検討により各細胞でのH/HCO_3輸送の基本的機構が明らかになり、来年度では、アシド-シス・アルセロ-シル時の調節と、アルドステロンの影響について調べる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.SASAKI: "Effects of corbonic anhydrase inhibitors on fasolateral base transport of rabbit proximal straight tubule" Au J Physiol. 257. F947-F952 (1989)

  • [文献書誌] S.SASAKI: "Mechanisms of transcellulat Cl transport in mammalian renal proximal tubules" News In Physiol Sciences. 4. 18-22 (1989)

  • [文献書誌] S.SASAKI: "Intracellular K regulation of rabbit proximal straight tubule cells"

  • [文献書誌] M.Kuwahara: "Intracellular pH regulation in rabbit outer medullary collecting duct cells:mechanisms and localization of HCO_3 independent process"

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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