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1990 年度 実績報告書

慢性GVH反応(移植片対宿生反応)における自己抗体産生過程の解析

研究課題

研究課題/領域番号 01570364
研究機関横浜市立大学

研究代表者

青木 一郎  横浜市立大学, 医学部, 助手 (00184028)

研究分担者 成田 雅弘  横浜市立大学, 医学部, 助手 (50218062)
キーワード移植片対宿主反応 / 糸球体腎炎 / mesangiolysis / 間質性肺炎 / BALF / B細胞活性化 / 細胞回転 / 癌遺伝子
研究概要

(1)DBA/2細胞をBDF_1に移入して誘導するGVH(BDF_1←DBA/2 GVH)で生じる腎病変の形成過程を蛍光抗体法および電顕的にて観察し、糸球体基底膜沈着物にはIgGのメサンギウム沈着物にはIgMの関与が示唆されることをわれわれはあきらかにしてきた。今年度、われわれは、さらに研究をすすめ免疫電顕手法を用い電子顕微鏡レベルで IgGは主として際底膜にIgMは主としてメザンギウムに沈着することを確認した。
(2)また、糸球体病変の電顕的観察をさらにすすめ、メザンギウムの一次的変化がmesangiolysisであることをあきらかにした。
(3)BDF_1←DBA/2 GVHにおける肺では肺胞壁間質に細胞浸潤がみられること、BALF(Bronchioーalveolar lavage fluid)の検討では炎症の指標となるACE(angiotensin converting enzyme)活性の上昇がみられると同時にリンパ球の比率が増加することがあきらかになった。従って、このGVHによる肺病変は間質性肺炎のモデルとなりうることが示唆された。
(4)BDR_1←DBA/2で誘導したGVHでmyc,raf,myb遺伝子の発現を検討したところ、B細胞の活性化に一致してmyc,raf遺伝子の発現が増強していたことを昨年度われわれはあきらかにした。さらに、これら遺伝子の発現と細胞回転との相関を検討したところG2+M期細胞の消長とよく一致し、B細胞の増殖へのこれら遺伝子の関与がin vivoで示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Aoki,I et al.: "The Effect of Cyclosporine on Allospecific Immune Responses in Vivo" Transplantation Proceedings. 22. 260-263 (1990)

  • [文献書誌] 大谷 方子: "マウス慢性GraftーVersusーHost Reaction(GVHR)における糸球体病変" J.Clin Electron Microscopy. 23. 69-79 (1990)

  • [文献書誌] 青木 昭子: "慢性GVH反応における自己抗体産生機構の解明" 横浜医学. 42. 57-64 (1991)

  • [文献書誌] Aoki,I et al.: "Autoantibodies and Glomerulonephritis induced by GraftーVersusーHost Reaction" Autoimmunity. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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