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1990 年度 実績報告書

αーフェトプロテインのレクチン親和電気泳動による肝細胞癌の前臨床診断

研究課題

研究課題/領域番号 01570401
研究機関香川大学

研究代表者

武田 和久  香川大学, 保健管理センター, 教授 (50033080)

キーワード肝細胞癌 / αーフェトプロテイン / レクチン親和電気泳動
研究概要

1.昨年の研究に引き続いてさらに例数を重ね、αーフェトプロテイン(AFP)陽性の慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌例についてレンズマメレクチンA(LCAーA)およびインゲンマメレクチン(EーPHA)を用いた親和電気泳動によってAFPの分画定量を行った。この結果、血清AFPレベルが>1.000ng/mlの肝細胞癌の44例全例において、AFPーL3>15%あるいはAFPーP4>12%のいずれかが陽性であり、1.000ng/ml≦AFP>200ng/mlの20例では85%が、AFP≦200ng/mlの16例では88%が陽性であった。AFP低値例での陽性率の低下は担癌硬変肝が産生するAFPによる腫瘍産生AFPの稀釈が要因として考えられた。
2.慢性肝炎、肝硬変の経過観察例もさらに追加し、AFPーL3およびAFPーP4の両者が陰性であった慢性肝炎23例、肝硬変28例、計51例のうち、2年以内に4例(8%)に肝細胞癌の発生を画像的に見たのに対し、AFPーL3あるいはAFPーP4のいずれかが陽性の5例の肝硬変では、1年10ケ月以内に全例に肝細胞癌の発生をみた。
3.一方、画像的に肝細胞癌が疑われながら確診に至らない時点でAFPーL3およびAFPーP4が陽性の肝硬変2例は、いずれも数ケ月以内に肝細胞癌と診断された。
4.以上より、AFPーL3およびAFPーP4の陽性化は肝細胞癌の前臨床診断的意義を有し、肝細胞癌の超高危険群設定にも有用なことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 武田 和久: "肝細胞癌の発生と診断 5.画像診断以前の早期診断" 消化器癌. 1. 51-57 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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