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1989 年度 実績報告書

急性肝内胆汁うっ滞の発生機構に関する免疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570408
研究機関大阪市立大学

研究代表者

溝口 靖紘  大阪市立大学, 医学部, 助教授 (00094491)

研究分担者 仲島 信也  大阪市立大学, 医学部, 助手 (50180287)
岡 博子  大阪市立大学, 医学部, 助手
塩見 進  大阪市立大学, 医学部, 講師 (30170848)
関 守一  大阪市立大学, 医学部, 講師 (50145778)
黒木 哲夫  大阪市立大学, 医学部, 講師 (30047328)
キーワード催胆汁うっ滞因子 / リンホカイン / クロ-ン化
研究概要

催胆汁うっ滞因子(CF)は活性化T細胞培養上清中に検出されるリンホカインであり、ラット腸間膜静脈に注入すると、胆汁排泄が著明に抑制される。このCFを産生する細胞の性質および既知のリンホカインとの異同について検討するため、ヒト末梢血リンパ球からCFを産生するT細胞のクロ-ン化を試み、それらの細胞の性状およびT細胞から産生されるリンホカインとの異同を調べた。(1)CFを産生するT-cell cloneの確立:ツ反陽性のヒト末梢血単核細胞を精製ツベルクリンで刺激し、得られた blast cells をクロ-ン化して、5種類のCFを産生するT-cellclones(2A5,2A7,2H5,6C9,7F9)を確立した。(2)CFを産生するT-cell cloneの表面マ-カ-:この5種類のCFを産生するT-cell cloneについてその表面マ-カ-をFacscanを用いて検討した。その結果、これらのT-cell cloneはすべて、CD2^+,CD3^+,CD4^+,CD8^-およびCD25^+であった。(3)CFを産生するT-cell cloneのリンホカイン産生能:この5種類のT-cell cloneを抗原提示細胞存在下でPPDで刺激すると、いずれの細胞もCFとともに、IL2およびr-インタ-フェロンを産生したが、IL4およびIL6は産生しなかった。(4)CFとIL1、IL2、IL4、IL6、TNFおよびr-インタ-フェロンとの異同:かなり大量の既知のサイトカイン(IL1、IL2、IL4、IL6、TNFおよびr-インタ-フェロン)をラット腸間膜静脈に注入して胆汁流量を測定しても胆汁排泄の抑制は認められず、CFはこれらの既知のサイトカインとは異なる新しいサイトカインであると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 溝口靖紘他7名: "催胆汁うっ滞因子の作用機構-肝細胞内CAMP量に及ぼす催胆汁うっ滞因子の影響について" 日本消化器病学会誌. 86. 45-49 (1989)

  • [文献書誌] 溝口靖紘: "薬物による急性肝内胆汁うっ滞" 臨牀消化器内科. 4. 1763-1772 (1989)

  • [文献書誌] 溝口靖紘他6名: "催胆汁うっ滞因子を産生するT-cell cloneの確立とその性状について" 肝臓. 31. 104-105 (1990)

  • [文献書誌] Yasuhiro Mizoguchi et al: "The characters of the cloned T-cell producting the cholestatic factor" J Gastroenterology Hepatology.

  • [文献書誌] 溝口靖紘(分担): "黄疸:病態生理の新しい視点" へるす出版, 85-96 (1989)

  • [文献書誌] 溝口靖紘(分担): "肝臓フォ-ラム" 医事出版社, 53-75 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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