研究課題/領域番号 |
01570438
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大原 義朗 東北大学, 医学部, 助手 (50203914)
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研究分担者 |
塚本 哲郎 福島県立医科大学, 講師 (20171978)
今野 秀彦 東北大学, 医学部, 助教授 (10091688)
岩崎 祐三 東北大学, 医学部, 教授 (00142927)
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キーワード | タイラ-ウイルス / 脱髄 / 感染症cDNA / オリゴデンドロサイト |
研究概要 |
タイラ-ウィルス(TV)はピコルナウィルス科に属し、2つの亜群にわけられる。GDVII亜群はマウスに急性の脳脊髄炎を起こすが、DA亜群はマウスの血清・髄液中の中和抗体価が高いにもかかわらず,その脊髄に持続感染し、脱髄を起こす。その病理像は多発性硬化症と類似しており、その動物モデルとして注目されている。我々の目的は、TV両亜群より感染症cDNAを作製し、相互に組換え、その組換えウイルスの生物学的性状を検討することにより、ウイルスゲノムのどの部位が脱髄に関与しているかを明らかにすることである。今回はその第一段階として、既に得られているDA株の3つのcDNAを相互に連結し、全ウイルスゲノムをカバ-するcDNAを作製した。ついでこのcDNAをL細胞にtransfectさせ、cDNA由来のウイルスを得た。このウイルスをマウス脳内に接種したところ、数ヶ月後に炎症細胞浸潤を伴った脱髄を引き起こし、このウイルスがDA株本来の生物学的性状を保持していることを確認した。このDA株の感染症cDNAの作製は今後のTVの分子生物学的研究にとって非常に重要である。現在GDVII株のcDNAを作製中である。また、オリゴデンドログリア(OL)の培養系を用いて、DA株のみならずGDVII株もOLに感染することを確認した。これにより従来考えられていたのとは異なり、OLに対する親和性により両株間の生物学的性状の違いを説明することができないことが示唆された。現在in vivoでGDVII株のOLに対する親和性を確認中である
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