研究課題/領域番号 |
01570463
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木村 時久 東北大学, 医学部附属医院, 講師 (00004945)
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研究分担者 |
庄司 優 東北大学, 医学部附属医院, 助手
太田 耕造 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (10185267)
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研究期間 (年度) |
1989
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キーワード | バゾプレシン / GABA / アンギオテンシン / アセチルコリン / 中枢神経系 / 侵透圧調節 / 出血性ショック |
研究概要 |
【結論】 (1)出血、侵透圧、アンギオテンシンII(A II)、カルバコ-ル(CCh)刺激時におけるバゾプッシン(AVP)分泌、血圧、心拍数に対するGABAの作用。 体重あたり0.8または1.6%の出血刺激下において、血圧の低下、心拍数の増加及び血漿AVPの分泌が認められたが、GABAの脳室内投与はこれらの変化に対し、明かな作用を示さなかった。A II またはCChの脳室内投与は昇圧及びAVP分泌をもたらしたが、やはりGABAの前処置はこれらに対し特に影響を示さなかった。これに対し高張食塩水を末梢性及び脳室内に投与した際に認められたAVP分泌に対してGABAは抑制性に作用し、脳室内投与時に認められた昇圧反応も減弱された。これらの結果より、GABAは、侵透圧刺激によるAVP分泌及び昇圧反応に対し抑制性に作用するが、薬剤や出血性ショック時に於ける反応には作用しない可能性が示唆された。 (2)エンドセリン(ET)脳室内投与時に於けるバゾプレッシン分泌動態及び血圧、心拍数の変化。 脳室内に投与されたETは容量依存性に昇圧反応をもたらしたが、心拍数は不変であった。低濃度のETは、AーVーP分泌を伴わなかったが、高濃度のETでは、有意なAVP分泌が認められた。これらの結果より、脳室内に投与されたETによる昇圧反応には、交感神経系のみならず、AVP分泌も関与している可能性が示唆された。
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