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1989 年度 実績報告書

実験的高血圧症に伴う心肥大の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570489
研究機関島根医科大学

研究代表者

本田 正明  島根医科大学, 医学部, 助手 (90127530)

研究分担者 吉金 秀樹  島根医科大学, 医学部, 助手 (40210653)
盛岡 茂文  島根医科大学, 医学部, 助教授 (00157877)
森山 勝利  島根医科大学, 医学部, 教授 (10034919)
キーワードcardiac hypertrophy / myosin isoenzymes / adrenergic receptors / collagen types / monocrotaline
研究概要

植物アルカロイドより抽出されたモノクロタリンが肺高血圧症を誘発しそれに伴い右室肥大を生じることは知られているが、未だその病態は詳細には解析されていない。このモデルはヒトの持続性肺高血圧症または慢性閉塞性肺疾患に伴う肺性心の病態と類似しており、その病態の解明は大切と考えられる。そこで本研究ではこのモデルを用い、右室肥大の病態を種々のパラメ-タ-をもとに解析した。研究成果は以下の通りである。(1)モノクロタリン(M)(60mg/Kg)を6週令の雄SDラットに皮下注すると約2週間目ころから有意な右室肥大を認め、3〜4週目には著明な右室肥大を呈した。一方、LVには著明な変化は認めなかった。(2)M投与後2週目にKVのミオシンアイソエンザイム(M-ENZ)は著明にV_2、V_3へシフトした。興味あることにLVのM-ENZもややV_2、V_3へシフトする傾向にあった。これらの変化は4週目RV、LVにおいても同様に認められ、特にRVにおいて顕著であった。(3)M投与後2週目にRV、LVのβ-リセプタ-のBmvxは共に減少したが、減少率はRVにおいてより大であった。一方、Kd値は2週目M群のRVにおいて低下したが、4週目にはコントロ-ルと差は認めなかった。(4)M投与後2週目にRV、1VSのコラ-ゲンタイプはコントロ-ルに比して、III型、V型が増加し、LVのコラ-ゲンタイプはコントロ-ルと変化なかった。4週目にはこれらの変化は更に著明となった。これまでの研究からM誘発肺高血圧に伴い、RVはM-ENZをエネルギ-効率のよいV_2、V_3へシフトさせ収縮蛋白レベルで適応するのみならず、非収縮蛋白であるコラ-ゲンタイプのリモデリンクも速く、負荷に適応することが判明した。また、LVにおいてもM-ENZが変化することは肥大心における病態を考える上で非常に興味深い。β-リセプタ-も両心室でダウンレギュレ-ションされたが、これも肥大心の病態、心機能を考える上で、興味深い。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Yamada,M.Honda et al: "Collagen remodering of fight ventricle in response to pressure overload"

  • [文献書誌] S.Ishikawa,M.Honda et al: "Biventricular down regulation of adrenergic receptors in monocrotaline treated rats"

  • [文献書誌] S.Ishikawa,M.Honda et al: "Myosin isoenzyme changes of both ventricle in monocrotaline treated rats"

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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