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1990 年度 実績報告書

無麻酔高血圧家兎における臓器血流量の神経性調節

研究課題

研究課題/領域番号 01570498
研究機関琉球大学

研究代表者

瀧下 修一  琉球大学, 医学部, 助教授 (90108712)

研究分担者 木村 頼雄  琉球大学, 医学部, 助手 (50177937)
川副 信行  琉球大学, 医学部, 助手 (10177694)
キーワード腎血流量 / 腎神経活動 / 血圧 / エア-ストレス / 無麻酔 / 高血圧
研究概要

本年度は,実験動物の個数を増やし充分な統計処理が行なえるようにするとともに,ノズルの先より空気を家兎の顔面に噴射する実験(air stress)を行ない,ストレスによる血圧と腎交感神経活動,腎血流量の変化を観察した。
ペントバルビタ-ル麻酔下に,家兎(n=8)の左腎動脈にパルスドップラ-血流計プロ-ブ,動脈に沿う腎神経に銀線電極を装着し固定。動静脈カニュ-ラとともに,リ-ド線を皮下を通して背部に露出させ固定した。術後1〜5日の間に,無麻酔,半拘束状態で実験を行なった。
空気を顔面に30秒間噴射すると,平均血圧は85±2mmHg(平均値±標準誤差)より101±3に上昇したが,心拍数には一定方向の変化は見られなかった。腎交感神経活動は52±8%増加し,腎血流量は31±6%減少した。平均血圧の変化と神経活動の変化率との間には有意な正相関(r=0.802,P<0.02)が得られ,air stressによる血圧上昇には交感神経活動の亢進が関与していることが示唆された。また,腎神経活動の変化率と賢血流量の変化率との間には,強い負の相関関係(r=-0.863,P<0.01)があり,腎血流量の減少に腎神経活動の亢進が関与していることが考えられた。さらに,平均血圧の変化と腎血流量の変化率との間にも負の相関(r=-0.812,P<0.02)が認められた。
腎交感神経活動の増加を伴う血圧上昇時には,腎血流量が減少することを,ニュ-ログラムと血流量の同時測定によって直接証明した。ストレス時の血圧上昇と腎交感神経活動の増加,腎血流量の減少は,ナトリウム代謝を介して高血圧の発症・維持に関与する可能性を示唆しているものと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shuichi Takishita: "Neural control of renal blood flow in conscious rabbits: Influences of stress."

  • [文献書誌] Shuichi Takishita: "Neural control of renal blood flow in conscious rabbit: Influences of baroreceptor reflex"

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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