研究概要 |
平成元年度は酵母人工染色体によるヒト21番染色体遺伝子クロ-ニングのための基礎となる研究を行い、次の結果を得た。 (1) セル・ソ-タ-による21番染色体の単離 ヒトリンパ球培養株(GM131A)からジキトニン法で分裂中期染色体を得,Hoechst33258で染色した。次にセルーソ-タ-(FACS440)装置紫外線光源を用い、染色体毎の分離パタ-ンを抽出。21番染色体を単離しえた。この単一21番染色体をクロ-ニング、マッピングに用いた。 (2)NotI制限酵素断片の巨大DNA解析 ヒトリンパ球から無傷のまま巨大DNAを分離するため、ゲルブロック法で細胞を固定しNotIを作用させた。これをパルスフィ-ルド電気泳動(LKBパルサフォ-)にかけ、酵母染色体をサイズマ-カ-とした。200Kb〜1.5Mbの巨大DNAはパルスタイム80秒、電圧165V(6V/cm)、泳動時間20時間でよく解析できることがわかった。次に特定DNA領域をオ-トラジオグラフィ-で検出できる条件を設定した。巨大DNAはサザンブロットを行う前に0.25N-HClで脱ブリン化、短波長UVをかけアルカリトランスファ-。サブスタンスKVセプタ-遺伝子をクロ-ニングレプロ-ブとして該当遺伝子を検出、この遺伝子域NotI断片が20Mb以上の巨大DNAであることを示した。 (3)21番染色体遺伝子の酵母人工染色体クロ-ニングとマッピング 今年度科学研究助成により以上の結果を得た。これは酵母人工染色体で21番染色体遺伝子を得る基礎となる。現在共同研究で得られた1ケの21番染色体遺伝子の酵母人工染色体クロ-ンのDNAについてin siter hybrilizationにて21番染色体上の由来を決定している。今後とも継続研究を行う。これまでに21q21部位からの酵母人工染色体クロ-ン1ケと同部位からcDNA遺伝子断片1ケを新らたに確認できている。
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