研究概要 |
卵巣摘除及び座骨神経切除を施行し、正常飼料で12週間飼育すると骨有機質成分と灰分重量比は変化せず、骨量のみが減少した骨粗髪症モデルラット(OP群)が作成できた。そこで卵巣摘除及び座骨神経切除を施行し、手術翌日から1α,25(OH)_2D_3ー26,23ーlactoreまたは1α,25(OH)_2O_3を連日経口的に12週間投与した。12週間後、各群の動物の血清中各種パラメ-タ-を測定した。1α,25(OH)_2D_3ー26,23ーlactoreを投与した群では、血清中Ca濃度がOP群に対して有意に低下し、1α,25(OH)_2D_3を投与したD群ではOP群に比べ有意に上昇した。大腿骨中の各種パラメ-タ-の測定結果では、大腿骨の乾燥重量はOP群で、無処置群(I群)に比べ有意に減少し、この減少は1α,25(OH)_2D_3ー26,23ーlacloreを投与しても防止できなかったが、1α,25(OH)_2D_3の投与D群及びラクトン及びDの併用投与LD群では、骨乾燥重量の減少を抑制した。大腿骨中の灰分含量の変化も、骨乾燥重量の変化と全く同様であった。骨体積は、lactonec投与した群で減少傾向にあり、D群で有意に減少したが、LD群ではI群まで回復した。体重当りの骨体積は、1α,25(OH)_2D_3ー26,23ーlactoreの投与量に依存して減少し、1α,25(OH)_2D_3の投与で顕著に減少した。 これらの結果は、1α,25(OH)_2D_3ー26,23ーlactoneの投与量の増加につれて、体積が増加し、また1α,25(OH)_2D_3の投与によって、コンパクトな骨が形成されていることを示している。
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