• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

白血病の分化誘導療法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570541
研究機関横浜市立大学

研究代表者

松山 秀介  横浜市立大学, 医学部, 教授 (20045983)

研究分担者 生田 孝一郎  横浜市立大学, 医学部, 助手 (80159590)
佐々木 秀樹  横浜市立大学, 医学部, 講師 (50106316)
キーワード白血病 / 分化誘導 / 無血清培養
研究概要

遺伝子組換え型ヒトG-CSF(以下rhG-CSF)に対するマウス骨髄単球性白血病細胞WEHI-3B-Y1のclonal responseについて無血清軟寒天培養系(Ham'sF-12培養液、0.3%agar、250μg/ml human trans-ferrin、1% BSA)を用いて検討した。rhG-CSF添加により濃度依存性にWEHI-3B-Y1コロニ-数の著明な増加傾向がみられ、1,000単位/ml添加時には約185%の増加が認められた。また、培養皿内のWEHI-3B-1細胞を段階的に増加させ、さらにrhg-CSF(1,000単位/ml)添加によりコロニ-数を増加させるに従い、培養皿内のコロニ-数が2.700個以上では、構成細胞のmigrationが誘導され拡散型コロニ-の割合が約80%まで増加した。拡散型コロニ-の構成細胞では形態学的分化傾向(esterase二重染色、orcein染色にて確認)が認められた。しかしながら培養皿内にWEHI-3B-Y1細胞が100個の培養条件下では、rhG-CSFを100単位/mlから5,000単位/mlの濃度まで添加しても分化型コロニ-は観察されなかった。
われわれは血清の影響の除外し、造血因子単独の作用をみるために無血清軟寒天培養系による検討を行った。培養皿内のWEHI-3B-Y1細胞が100個の培養条件下では、rhG-CSFを5,000単位/mlの濃度まで添加しても分化型コロニ-は観察されず、WEHI-3B-Y1細胞の分化誘導は認められなかった。しかしながら、培養皿内のコロニ-数が増加するに従い、分化型コロニ-の増加が認められた。今回の検討結果より、遺伝子組換え型ヒトG-CSFによるWEHI-3B-Y1細胞の分化誘導は、その直接作用ではなく、G-CSFによるWEHI-3B-Y1由来コロニ-数の増加に伴う二次的な分化自己誘導の結果であることが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 梶ヶ谷保彦,佐々木秀樹,生田孝一郎,松山秀介: "純化遺伝子組換え型ヒト造血因子に対するマウス骨髄単球性白血病細胞(WEHI-3B-Y1)のclonal response." 日本血液学会雑誌. 52. 835-841 (1989)

  • [文献書誌] 梶ヶ谷保彦,生田孝一郎,佐々木秀樹,松山秀介: "造血因子と急性白血病" 小児科臨床. 43. 17-22 (1990)

  • [文献書誌] 梶ヶ谷保彦,生田孝一郎,佐々木秀樹,松山秀介: "Interleukinと白血病" 小児科.

  • [文献書誌] 梶ヶ谷保彦,生田孝一郎,佐々木秀樹,松山秀介: "MitoxantroneおよびG-CSFによるマウス骨髄単球性白血病細胞WEHI-3Bの分化誘導の作用機序に関する検討" 日本小児血液学会雑誌.

  • [文献書誌] 梶ヶ谷保彦,生田孝一郎,佐々木秀樹,松山秀介: "Mitoxantroneによる骨髄単球性白血病細胞の分化誘導" 臨床血液.

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi