研究課題/領域番号 |
01570542
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
佐々木 秀樹 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (50106316)
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研究分担者 |
井上 達 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (50100110)
松山 秀介 横浜市立大学, 医学部, 教授 (20045983)
生田 孝一郎 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80159590)
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キーワード | 血液幹細胞 / インタ-ロイキン3 / インタ-ロイキン6 / 白血病阻害因子 / 幹細胞増殖因子 / 老化 / 免疫磁気ビ-ズ / CD_<34> |
研究概要 |
最終年度にあたり、前年度までの成果を基にまとめの作業に入るとともに、一部は昨年度に行ったILー6の作用についての再検討し、また最近クロ-ニングされその作用が注目されているサイトカインであるLeukemia Inhibitory Factor(LIF)及びStem Cell Factor(SCF)について、これまでと同様の実験系で検討した。1000u/mlの濃度のILー6またはLIFの添加により48時間培養後のCFUーSは、無添加対象に比べ最高2倍までの軽度の増加傾向が見られたが、明らかな濃度依存性は認められなかった。しかしILー3の共存下ではILー6はCFUーS_8とCFUーS_<12>の両群に、LIFは主としてCFUーS_<12>に20ー30%の上乗せ効果が見られた。SCFはCOSの上清を用いたが、50ー500倍の希釈濃度の単独添加により、濃度依存性にCFUーS両群を増加させ、その程度は200u/mlのILー3よりも著明であった。さらにILー3を加えることにより20%程度の増幅が可能であった。さらに本研究の遂行過程でクロ-ズアップされて来た「造血に対する加齢」の影響を調べる目的で、ILー3とEPOを添加した際のCFUーS両群のin vitroでの反応性について24ー26月齢の老化マウス骨髄を用いて検討した。結果は老マウス由来のCFUーSは両群ともILー3の刺激にたいして若齢マウスのそれよりも増加する傾向にあり、EPOに対するCFUーS_8の反応性には老若間の差異は見られなかった。免疫磁気ビ-ズと抗CD_<34>抗体を用いたヒト造血前駆細胞の濃縮実験では、まず採取効率を上げる為に、CD_<34>陽性細胞株であるKGーlaと陰性株であるRajiとを種々の比率で混合して回収率を検討したところ、陽性細胞が1%以上存在する場合には90%以上の回収率が得られた。そこで末梢血単核球を用いて、まず抗T,抗B抗体によるnegative selectionの後にCD_<34>により回収したところBFUーEは35X,CFUーGMは63Xまで濃縮された。現在多植のための末梢血幹細胞を用いて検討中である。
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