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1990 年度 実績報告書

肺サ-ファクタントインヒビタ-と呼吸障害発生との関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570553
研究機関東邦大学

研究代表者

宇賀 直樹  東邦大学, 医学部, 助教授 (90114040)

研究分担者 若江 恵利子  東邦大学, 医学部, 助手 (20220824)
キーワード呼吸窮迫症候群 / 肺サ-ファクタント / 肺浮腫 / デキサメサゾン
研究概要

本年度はオレイン酸投与による肺呼吸障害(ARDS)モデルにおける肺サ-ファクタント補充療法ならびにデキサメサゾン療法の併用療法の効果についてラットを用い検討した。
方法: 昨年度と同じ方法でラットを麻酔し気管切開を行い、人工換気を行った後オレイン酸(0.1ml/Kg)を頚静脈より投与しARDSモデルを作成した。オレイン酸投与後デキサメサゾン投与群にはデキサメゾン1mg/Kgを静注した。デキサメサゾン+サ-ファクタント群には同様にデキサメサメゾンを同量投与した後一時間半で人工肺サ-ファクタントを120mg/Kg気管内に注入した。人工肺サ-ファクタント投与後2時間で実験を終了しSTATIC LUNG COMPLIANCEを測定し、肺重量を測定し各群を比較した。
結果: 肺COMPLIANCEには各群の間で有為な差は認められなかった。肺重量はデキサメサゾン群 8.1±0.9g/Kg であったのにたいしコントロ-ル群 10.2±2.6g/Kg であった。血液ガスで有意差が認められたのはコントロ-ル群とデキサメサゾン群とではデキサメサゾン投与後2時間の炭酸ガス分圧(コントロ-ル群:49.0±10mmHg,デキサメサゾン群:34.9±6.3mmHg)およびデキサメサゾン投与後1時間の酸素分圧(コントロ-ル群:117.9±28.4 デキサメサゾン群:260.7±60.9)であった。サ-ファクト投与群とサ-ファクタント+デキサメサゾン群とではサ-ファクタント投与後30分の炭酸ガス分圧(サ-ファクタント群:71.8±13.5mmHg,サ-ファクタント+デキサメサゾン群:46.9±6.6mmHg)および1時間の炭酸ガス分圧(サ-ファクタント群:66.2±9.6サ-ファクタント+デキサメサゾン群:46.3±3.0)酸素分圧ではサ-ファクタント投与後1時間および2時間で有意差が認められた。
考案: オレイン酸投与後一時間でデキサメサゾン投与は肺浮腫を軽減し血液ガスの改善をきたすものと期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宇賀 直樹: "非RDS例における人工肺サ-ファクタント補充療法" 周産期医学. 19. 927-930 (1989)

  • [文献書誌] 宇賀 直樹: "未熟児の呼吸管理" 小児科診療. 52. 2249-2254 (1989)

  • [文献書誌] Naoki Uga,M.D.: "ARTIFICIAL SURFACTANT TREATMENT OF MAS" Acta Paediatrica Japonica.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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