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1989 年度 実績報告書

梅毒治癒判定法応用を目的としたトレポネ-マ菌体成分の同定・分離に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570581
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

田中 忍  (財)東京都臨床医学総合研究所, 実験動物研究部門, 研究員 (50124475)

研究分担者 鈴木 貴和  (財)東京都臨床医学総合研究所, 医化学研究部門, 研究員 (60050514)
キーワード梅毒 / IgGサブクラス / Westernーblot法
研究概要

各症期の梅毒患者から経時的に採取した血清中に出現している、抗トレポネ-マ・パリダムIgM、IgA、IgGの各Igクラスに属する抗体、ならびにIgGサブクラス抗体(IgG1〜4)と、SDSーPAGEで分離したトレポネ-マ(TP)抗原成分との反応を、Westernーblot法を用いて検索した。その結果、既に種々の検査法で報告されている如く、治療効果判定のマ-カ-としては、IgM抗体が最も良好であることが改めて確認された。しかしながら、治療を加えても、IgM抗体が減少しない症例も多く、また、IgM抗体量が検出限度以下である症例を加えると、実に40%近くがこれ等のグル-プに分類された。この様なケ-スの、いくつかの早期梅毒例では、IgA抗体がIgM抗体にかわってマ-カ-として利用し得ることを確認した。一方、IgG抗体量は殆どの症例に於いて、加療に伴った減少は認められなかったが、その反応パタ-ンは、症期判定の目安となり得るとの結果を得た。IgGサブクラスによる検索では、加療により、1つもしくは複数のサブクラスに於て、TP抗原成分との反応性の低下が観察され、IgGサブクラスが治療効果判定のマ-カ-として有効であることが判明した。しかしながら全体的にみると、各種抗体とTP菌体抗原成分との反応性には個体差が存在しており、各症期に特有な反応性を示す抗原成分を同定することは出来なかった。但し、加療に伴ってその反応性が減少する幾つかの抗原成分の存在が明らかになり、特に56K、ならびに17Kの2種の成分については、その減少傾向は各症期に共通して著明であった。
現在、この2種の抗原成分を分離する目的で、大量のTPの精製を実施している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Tanaka and T.Suzuki: "AntiーTreponema pallidum IgM,IgA,and IgG subclass antibody responses after treatment in patients with syphilis at various stages.1.Assessment by enzymeーlinked immunosorbent assay." Genitourinary Medicine.

  • [文献書誌] T.Suzuki and S.Tanaka: "AntiーTreponema pallidum IgM,IgA,and IgG subclass antibody responses after treatment in patients with syphilis at various stages.2.Assessments by Westernーblot analysis." Genitourinary Medicine.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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