研究課題/領域番号 |
01570591
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 功 香川医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30154040)
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研究分担者 |
児島 完治 香川医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80161909)
高島 均 香川医科大学, 医学部附属病院, 助教授 (10116402)
大川 元臣 香川医科大学, 医学部, 助教授 (70028629)
田邉 正忠 香川医科大学, 医学部, 教授 (90033068)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | 娘枝 / 肺門周囲末梢肺 / 伸展固定肺 / X線診断 / 高分解能CT / 肺血流 / 肺既存構造 / Heitzman法 |
研究概要 |
1.肺末梢構造の解析 気管支分岐には同大分岐を繰り返し胸膜直下に至る主軸枝系と、その間の空間を埋めるように主軸枝に対し細い分枝を不同大分岐する娘枝とからなる。このことを肺門周囲領域と肺野末梢領域とで小葉254個、終末細気管支610個を検討し、葉枝から終末細気管支に至る次数は9ないし20次であり、肺門周囲の娘枝で最少で肺底区で最大であった。小葉については小葉間隔壁は必ずしも明瞭ではなく、小葉内に終末細気管支が平均3ないし5個含まれる。小葉支配細気管支から終末細気管支までの平均分岐次数は2ないし3であった。 2.肺内領域別の血流状態 SPECT(single photon emission CT)を使用する健常人の肺血流は背臥位で、上肺野から下肺野に移るにつれて増加する傾向が認められた。このことは従来、背臥位では健常人の肺血流が均等になるとされていた報告とは異なる新しい知見である。肺気腫例では、軽症例から重症例となるほど胸壁直下の主軸枝が障害され、肺門周囲の娘枝領域が最後まで残り、肺門周囲領域が呼吸機能の予備能であるであることが推察された。 3.伸展固定肺の新しい作成法 切除肺を病理組織と対比検討する方法に、本研究でも利用するいわゆるHeitzman法がある。これには標本のX線写真が撮影でき、合成樹脂を使用せず肺既存構造の解析ができ、しかも病理組織標本が得られるという長所がある反面、病理組織標本が劣悪さということが挙げられる。しかしHeitzman法に先だってホルマリン伸展固定を加えることで著しい改善を認めた。
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