研究課題/領域番号 |
01570614
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
浅井 昌弘 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80051374)
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研究分担者 |
宮岡 等 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40209862)
濱田 秀伯 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70101897)
仲村 禎夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10051541)
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キーワード | 薬剤因性精神障害 / 術後せん妄 / 内因性精神障害 / アルコ-ル依存性 / 痴呆 / 意識障害 / 老人性精神障害 |
研究概要 |
1)症磨調査:薬剤が関連して生じる意識障害として、特に消化潰瘍治療薬であるヒスタミン(H_2)受容休遮断薬と子宮内膜症治療薬であるブセレリンに注目した。前者は重症身体疾患を有する症例で著明なせん妄を誘発することがあり、後者では意識障害自題よりも不安、焦燥、幻覚などが問題となりやすい。 手術後のせん妄発症を予測する危険因子として術前からの知能低下をあげることができる。高齢者の手術では術前に痴呆のスクリ-ニング(簡易的方法で可能である)を行うことが必須であろう。 内因性精神障害における意識障害様病像について、病像の特徴と性別、年齢、病前性格などとの関係について検討したが一定の傾向は得られいてない。同一患者でも病相ごとに異なった病像を呈する場合がある。 2)概念の整理:本研究の結果に文献的検討を加えて、軽度の意識障害に関連のある概念の整理を試みた。 3)軽度の意識障害の診断方法:アルコ-ル依存症で入院中の症例に対して、入院の1ー2日後とその1カ月後に注意力検査を施行したところ、1カ月後の方が良好な成績を示す者が多い。一見すると意識障害を認めない場合でも軽度の意識混濁があることを示唆され、またその発見に注意力検査は有用である。 老人を対象として痴呆検査を含めた一定の検査を施行し、3ー6カ月後に同じ検査を行った。個々の検査が痴呆と意識混濁のいずれをより反映しているかについて検討した。
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