研究課題/領域番号 |
01570620
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
高橋 清久 国立精神・神経センター, 神経研究所・第三部, 部長 (30073076)
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研究分担者 |
西川 徹 国立精神, 神経センター神経研究所・第三部, 室長 (00198441)
三国 雅彦 国立精神, 神経センター神経研究所・第三部, 室長 (00125353)
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キーワード | 季節性感情障害 / 光療法 / サ-カディアンリズム / 炭水化物渇望 / 過眠 / 人口統計的研究 |
研究概要 |
昨年度に引き続き患者のリクル-トを行ない季節性感情障害の同定を行なった。新に同定された患者は19名であった。その内容は以下の通りである。 i)男性患者の比率が高い:男性12名および、女性7名であり男女差はこれまでと逆転していた。これは我が国では男性患者の比率が高いという昨年度までの結果をさらに裏付けるものである。外国との差が何故生じるかは不明であるが、文化的背景の差が第一に考えられよう。 ii)行動抑制が主症状である:これも昨年度までの所見を裏付けるものである。うつ病相極期には悲哀感、焦燥感、不安、罪責感など気分の障害も高度であるが、それは比較的早期に消退し、活動性低下、就労困難、社会的ひきこもりなど行動上の抑制症状が比較的後まで残るという特徴が認められた。 iii)過食、炭水化物渇望は女性に特徴的であるが、過眠は男女ともに認められる:季節性感情障害には付随的な自律神経症状として過食、炭水化物渇望、体重増加、過眠が見られることが報告されているが、過食、炭水化物渇望、体重増加などの症状は女性に認められるが、男性には殆ど認められなかった。一方、過眠はが男女共に認められた。 今後さらに例数を増やし、季節性感情障害の実態と成因を明らかにしていく必要があろう。
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