研究課題/領域番号 |
01570705
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 純雄 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80147090)
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研究分担者 |
秋山 鴨夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80012748)
長尾 桓 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (90143487)
三田 勲司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30190672)
佐藤 好信 村上病院, 外科, 医員
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キーワード | 肝細胞移植 / マイクロキャリア- |
研究概要 |
計画では、マイクロキャリア-化した分離肝細胞をラット門脈内に注入する予定であったが、第1のステップ、即ちコラゲナ-ゼ法にて肝細胞を分離し、コラ-ゲンでコ-トされたcytodex3というマイクロスフェア-上に播種生着させるところで困難が生じた。培養条件を変えたり、細胞接着因子として強力なファイブロネクチンを添加したり工夫を加えたにもかかわらず、5-6cell/a microsphere程度の着床率であった。このようなハイブリッド型肝細胞は、近い将来臓器移植にとってかわる細胞移植の中心となることが予想されるので是非効率よくマイクロキャリア-化する方法を開発し確立する必要がある。筆者は既にこの方法の発表者であるAlbert Enstein College of Medicine,外科のDr.A.A.Demetrionに連絡を取る試みを行っているが未だ返答を得ていない。そこで早急に以下の点について再検討を加え次のステップ、即ち実際にレシピエントのラットに投与して、その肝機能に対する効果、移植肝組織(マイクロキャリア-+分離肝細胞)の形態について検討を行うようにしたい。 まず第一に出来るだけviability(生き)のより分離肝細胞を得る手順を確立する。現在、約50〜60%のviability(Trypon blue 染色法)を可及的に上げる。第二に、マイクロキャリア-を他のメ-カ-のものに変えてみる。現在はスウェ-デン製のcytodex3であるが、他の例えば、superbead(USA)やBio-carries(USA)などを試みる。第三に、積極的に細胞接着因子を投与し、培養装置、特に攪祥方法などでマイクロキャリア-化の、至直化をはかる。次年度の前半は以上の点に重点をおき後半でその“in vivo"の研究に入れるよう努力したい。
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