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1990 年度 実績報告書

ヒト単球heterogeneityとその移植免疫における意義についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570714
研究機関広島大学

研究代表者

福田 康彦  広島大学, 医学部, 講師 (40093801)

研究分担者 八幡 浩  広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (10191181)
キーワードHLA抗原 / 単球 / DQ抗原 / 腎臓移植 / 免疫学的モニタリング
研究概要

昨年の研究結果から,ヒト末梢血単球の膜抗原の中で,HLAーDQ抗原の発現は10〜20%の単球にのみ見られることを見出した。所が,in vitroのアロ抗原刺激モデル(リンパ球混合培養)では,DQ抗原陽性単球の比率が上昇することが判明した。そこで,本年度は臨床応用の試みとして,腎移植患者の末梢血単球のHLAーDQ抗原の変動を至日的に検討した。
方法はフロ-サイトメトリ-を用いて,抗LeuM3単クロ-ン抗体と抗Leu10単クロ-ン抗体の二重染色によりDQ抗体陽性単球の比率を測定した。
12例の経過良好系腎移植癌例では,クレアチニン値の低下に伴ってDQ陽性単球も減少し,移植後28日目では平均12.5%の低値を示した。この間リンパ球の膜抗原の変動はみられなかった。
次に,腎移植後に急性拒絶反応の発症をみた症例において検討した。計12回の急性拒絶反応において,全例で拒絶反応時にDQ陽性単球の比率が急上昇し,大半が30%以上の高値を示した。尚,数日前からクレアチニンの上昇に失立ってDQ陽性単球が上昇した例も多い。即ち,急性拒絶反応の診断と予知において,DQ陽性単球は極めて有用系検査手段であることが判明した。
今後は更に症例数を重ね,より詳細な解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 石川 哲大: "Allogeneic antigen刺激下における単球表面のHLAーDR,DQ抗原の変動" 医学のあゆみ. 152. 397-398 (1990)

  • [文献書誌] 石川 哲大: "アロ抗原特異的suppressor/killer T細胞誘導に関するHLA抗原の役割" 臨床免疫. 22. 318-327 (1990)

  • [文献書誌] 石川 哲大: "移植免疫におけるHLA抗原の役割に関する研究ー第1編in vitroにおける同種抗原刺激とHLA抗原の役割ー" 広大医誌. 38. 805-827 (1990)

  • [文献書誌] 石川 哲大: "移植免疫におけるHLA抗原の役割に関する研究 第2編腎移植臨床例における免疫学的モニタリングとしてのHLA抗原" 広大医誌. 38. 829-846 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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