• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

血液透析中における脳細胞のエネルギ-代謝に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570725
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

寺岡 慧  東京女子医科大学, 第三外科, 助教授 (20147383)

研究分担者 唐仁原 全  東京女子医科大学, 第三外科, 助手 (80197847)
藤田 省吾  東京女子医科大学, 第三外科, 助手 (70209055)
渕之上 昌平  東京女子医科大学, 第三外科, 助手 (10147382)
キーワードMagnetic Resonance Spectroscopy / 腎不全 / 脳代謝
研究概要

尿毒症状態における脳代謝、特にpHやATPの変化を非侵襲的に観察し、血液透析の及ぼす影響を検討するため、まず、次のような実験を施行した。実験動物としてウサギ(Japan White、体重約2kg)を使用し、片腎摘および他側腎4/5切除による慢性腎不全モデルを作成した。血液透析は内頚静脈と大腿静脈にそれぞれ脱血、返血ラインを設置し、poly snrfone透析膜のdialyzerを組み込んだpriming volume約50ccの透析回路を用いて行なった。透析液はAKソリタを使用し、血流速度数約10cc/minで約1時間透析した。透析中はthiopertalにより麻酔管理し、モニタ-としてECG、血圧、動脈血ガス、血清Na、K、Clを測定した。ウサギ脳の^<31>P-Magnetic Resonance Spectroscopyの測定は径2.5cmの表面コイルを用いて行ない、積算回数300回、Acquisition Time2.00秒で頭蓋骨上から測定した。ウサギを1)正常群、2)慢性腎不全群、3)2)に対し血液透析を施行した群の3群に分けて検討した。動脈血pHの低下が第2群にみられたにもかかわらず、脳中のpHおよびATPレベルは第1群、第2群間で有意差は認められなかった。しかし、第3群については第2群に比較し、やや動脈血pHの回復がみられたが、逆に脳中のpH、ATPレベルの低下が有意に認められられた。ただし、体外循環による脳内のhypoxiaやhypopertusionの有無につき検討の余地があり、所謂experimental dialysis disequibrium syndromeとは現在言いきれない。これらの問題点の克服とともに、急性腎不全モデルによりさらに高度な尿毒症状態について検討する予定である。また^<23>Na-MRSによる脳内の細胞内外のNa移動についても観察することを考えており、in vivoで使用可能なshift reagentを研究中である。

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi