研究課題/領域番号 |
01570730
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
林 良輔 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室長 (00173047)
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研究分担者 |
鈴木 盛一 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室長 (00111386)
雨宮 浩 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 部長 (80009563)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | モノクロ-ナル抗体 / 免疫抑制因子 / 非特異的免疫抑制 / 免疫寛容 / 死体腎移植 |
研究概要 |
前年度の研究成果として、非特異的にヒトMLCを抑制するような因子を産生するハイブリド-マ細胞を得ることが出来た。今年度の継続研究として、得られた免疫抑制性因子の解析を行った結果、培養上清の免疫グロブリンの含有量が微量なためか、サブクラスを同定することが出来ず、また培養継続により求める免疫抑制性因子活性も弱まっていくことが分かった。結局、求めている非特異的な免疫抑制性因子を作製することは不可能であった。その理由は、免疫寛容状態にある死体腎移植患者と言えども、ドナ-に特異的な免疫抑制性因子の産生が主体であり、ドナ-に無関係な非特異的な因子は産生されてはいるものの極めて微量であり、クロ-ニングを繰り返してモノクロ-ナル抗体産生ハイブリド-マの作製をしていく段階でも、強い方の特異的な因子を産生するような細胞に置き換えられていった可能性も考えられる。免疫寛容状態にある移植患者は約10年前の移植症例であり、ドナ-の脾臓より得ているリンパ球の保存状態が悪く、また免疫抑制剤による影響のない、この患者の移植前のリンパ球も以前に行った抑制性T細胞と抗イディオタイプ抗体の証明のためにすべて使用されており、特異的な免疫抑制性因子の証明も不可能である。免疫寛容状態にある腎移植患者の未梢血リンパ球に、微量ではあるが、非特異的な免疫抑制活性のあるものが含まれていることは間違いなく、将来の技術進歩とともに、求めるような非特異的な免疫抑制性モノクロ-ナル抗体が同定出来るように、今後とも研究を継続させたい。
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