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1989 年度 実績報告書

家族性大腸腺腫症の癌化予知

研究課題

研究課題/領域番号 01570745
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

岩間 毅夫  東京医科歯科大学, ポリポージス腸疾患研究センター, 助教授 (70114741)

研究分担者 三島 好雄  東京医科歯科大学, 第二外科, 教授 (00010158)
家城 和男  東京医科歯科大学, 第二外科, 医員
キーワードオルニチン脱炭素酵素活性値 / ヒト大腸癌 / 大腸腺腫症
研究概要

(1)DMH投与ラットの大腸粘膜オルニチン脱炭素酵素(ODC)活性値の経時的、部位的特性:ウイスタ-系雄性ラットを用いODC活性を4週にわたり検討した。部位別には肛門側では活性上昇はより低く口側では上昇の程度が大きくなることが認められた。即ちODC活性上昇について部位的特性を認めた。経時的には、DHMによる腫瘍発生が認められる以前の12週より上昇傾向を認め、対象群と比較して、有意差を認めた。腫瘍発生頻度とODCの活性値の増加とは部位的にある程度の相関を示し、大腸癌発生との関係が示唆された。また大腸癌発生に先立ってODC活性の上昇がおこることがほぼ確認された。
(2)臨床的検討:大腸癌手術例におけるODC活性値の35例について。イ.腫瘍部、ロ.腫瘍から十分離れた肉眼的正常粘膜について、切除直後に採取してODC活性を測定した。結果:肉眼的正常部位のODC活性値は194±154(prnol/putrescine/hr/mg、蛋白)に対し、癌では400±736であった。(P<0.01)。年齢別に検討すると、高齢者となるにしたがいODC活性値の低下する傾向を認めた。また癌の深遠度及び進行度別にみると、かえって深遠度の浅いもの、進行度の小さい癌に活性値の上昇傾向をみた。これは癌細胞のviabilityが早期で高いか又は大きな癌では壊死組織も含むかと考えられた。
(3)大腸内神経による大腸粘膜生検よりのODC活性の検討:
大腸ポリ-プ及び大腸腺腫症ポリ-プ生検よりの資料を用いてODC活性測定を行っているが今後数を増加させて検討する予定である。現在まで少数である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] T.Iwama,et al.: "Self washout method for defecational complaints following to anterior resection of the rectum" Japanese Journal of Surgery. 19(2). 251-253 (1989)

  • [文献書誌] 家城和男,岩間毅夫,三島好雄 ほか: "腺腫成分を認めなかった早期大腸癌症例における臨床病理戦的検討" 消化器癌の発生と進展. 1. 67-71 (1989)

  • [文献書誌] 石田秀行,岩間毅夫,三島好雄 ほか: "長期経過観察し得た若年性胃消化管ポリポ-シスの1例" 消化器内視鏡の進歩. 34. 255-259 (1989)

  • [文献書誌] 坂本忍,岩間毅夫,三島好雄 ほか: "ヒト大腸癌のDNA合成酵素に与えるUFT術前補助化学療法の影響" 日本癌治療学会雑誌. 24. 94-98 (1989)

  • [文献書誌] M.Sasaki,T.Iwama,et al: "Loss of constitutional heterozygosity in colorectal tumors from patients with familial polyposis coli and those with nonpolyposis colorectal carcinoma." Cancer Research. 49. 4402-4406 (1989)

  • [文献書誌] T.Iwama et al: "Ehlers-Danlos syndrom complicated by eventration of the diaphlagm,colonic perforation and jejunal perforation.A case report" Jpn.J.Surg. 19(3). 376-380 (1989)

  • [文献書誌] 岩間毅夫: "新消化器病学〔I〕消化管" 医学書院, (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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