| 研究課題/領域番号 |
01570749
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| 研究機関 | 金沢大学 |
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研究代表者 |
上野 桂一 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (30184948)
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| 研究分担者 |
太田 哲生 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (40194170)
永川 宅和 金沢大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50019600)
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| キーワード | 肝門部癌 / 肝血流 / 肝動脈遮断 / 肝十二指腸間膜全切除 / 部分的門脈動脈血化法 / 体外循環用血液ポンプ |
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| 研究概要 |
肝門部胆道癌切除の根治性を高める上で肝動脈、門脈を含む肝十二指腸間膜全切除は重要な術式である。しかし肝への側副血行路をすべて遮断した上での肝動脈遮断は肝に与える影響が大きく、高率に術後肝不全を発生することが大きな問題となっている。その対策として部分的門脈動脈血化法を行い、術中術後にわたる長時間使用の臨床応用を目的として本研究を行っている。初年度ではまず体外循環用ポンプを用いて部分的門脈動脈血化法を犬により作成した。また流量100ml/分と20ml/分の2群に分け、全経過3時間にわたり観察した。更に肝動脈結紮群を作成して比較検討した。その結果、肝動脈結紮群では肝静脈血中CO_2の上昇とアシド-シス、酸素供給量の低下に伴う酸素消費率の上昇、肝逸脱酵素の著明な上昇を認めたのに対して、100ml/分による部分的門脈動脈血化群では門脈の十分な酸素化が得られ正常に近い酸素需給動態と肝組織代謝の維持が得られた。更に,200ml/分の流量では門脈圧亢進を惹起して本来の門脈流量を低下させ、肝逸脱酵素の上昇を認めた。そこで本年度ではさらに長時間の門脈動脈血化を行うための、全身麻酔下に12時間にわたり体外循環用ポンプを連続作動させ、同様の肝酸素需給動態と組織代謝の変動を観察した。その結果、6時間までは100ml/分流量モデルで結紮群に比し良好な肝組織代謝を維持しえたが、12時間後には結紮群、動脈血化群および無処置群のいずれの群においても酸素需給動態と組織代謝の悪化を認めた。以上より、100ml/分による分部的動脈血化法の長時間使用の有用性は示されたが、長時間全身麻酔下による本モデルの限界も示された。そこで次年度では100ml/分の流量が維持可能なウロキナ-ゼコ-ティングチュ-ブ装着による門脈動脈血化法を用い、5〜7日後の肝酸素需給と組織代謝に与える影響を再開腹により検討し、臨床応用にむけてさらに肉迫する予定である。
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