研究概要 |
1.胃癌患者における末梢血リンパ球の各種免疫賦活剤添加培養によるcytokine産生からみたresponderの検出 (1)各種免疫賦活剤(OKー432,PSK,MYー1)を調整リンパ球に添加、培養上清中のcytokine(TNF,ILー2,IFNーγ)を測定、OKー432は他剤に比し、有意にcytokine産生を促進したが、これらの内にも産生の高度のものと低い2群いわかれresponder,nonーresponderの選別に有効と考えられた。 (2)皮内反応とcytokine産生能:皮内反応をPPD,SuPS,OKー432を用いて検討陽性度をスコア化し、cytokine産生能と相関を求めたところ、正の相関をみとめ、簡便な皮内反応がscreeningに有用と考えられた。 PSK,MYー1等に関するresponder検出:PSKに関しては免疫抑制状態の解除が作用機序の本態といわれている。これらのresponderの検出には免疫抑制状態の定量化が必要と考えられ、現在、IAP等の定量とともに患者血清、正常人リンパ球、PSKを用いた系で抑制解除の可否によるscreening法を検討中。 2.各種パラメ-タを指標とした癌患者治療への応用 (1)皮内反応、IAP等を指標に免疫療法の選択の是否につき現在、2つのプロトコ-ルにより、全国レベル及び岡大第一外科関連病院においてrandomized trialを施行中である。 結果については2〜3年後に公表出来る予定である。
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