研究課題/領域番号 |
01570758
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
合地 明 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (10186877)
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研究分担者 |
淵本 定儀 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (60144771)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | Biological response modifiers / 感受性試験 / 免疫学的パラメータ / Th_11Th_22バランス / HLA class1抗原 / 治療の個性化 |
研究概要 |
各種免疫賦活剤は従来から副作用のない抗癌剤として多用されてきた。しかし、その効果に対しては疑問視する報告もみられる。抗菌剤に使用にあたっては感受性試験が通常おこなわれる。免疫療法剤においても感受性試験、すなわち、使用対象の患者の免疫状態を考慮した至適投与法、量の検討が必要である。 今回、すでにおこなわれた比較試験をもとにいかなる免疫パラメータが治療前の患者の免疫能を評価するために有用かを検討し、これらの妥当性を確認するため癌免疫外科研究会の協力を得てprospective studyを企画した。結果1)従来から有用な免疫パラメータと考えられているリンパ球数、リンパ球幼弱化絶対数、皮内反応、栄養指数等は術前値のみの多寡で評価は困難で薬剤使用中の推移で評価する必要がある。2)投与前の免疫パラメータとしてはLNTに対するHLA class1(All.B7CW3)が有効な指標と考えられた。3)患者末梢血全血アッセイ法によるサイトカイン産生能からTh_1Th_2バランス評価の検討からは免疫療法剤の添加培養によりTh_2からTh_1に変動するものだけでなく約1/3の症例においてはTh_1からTh_2に変化するものもみられた。以上のような結果より、免疫賦活剤の使用にあたっても画一的な使用は避けるべきであり、患者の免疫状態をサイトカイン産生量などから評価し、responderを選別し、使用中の免疫能の変動の有無を評価し、適正な使用をおこなうべきと考えられた。本研究において確定的な免疫パラメータは選定不能であったが、HLA class1、末梢血のサイトカイン産生能などがresponder選別のため有用な候補と考えられた。
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