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1989 年度 実績報告書

膵癌の診断・治療へのモノクロ-ナル抗体の応用

研究課題

研究課題/領域番号 01570765
研究機関大阪市立大学

研究代表者

鄭 容錫  大阪市立大学, 医学部, 助手 (40188652)

キーワードSPan-1抗原 / 膵癌診断 / Nd_2抗体 / イメ-ジング / 血中診断
研究概要

1.担膵癌ヌ-ドマウスでの血中SPan-1抗原測定による膵癌早期診断の検討。
膵癌細胞capan-2をヌ-ドマウス皮下に注射後、血中SPan-1抗原値の推移について6週目まで経週的にさらに腫瘍摘出後も検討を行った結果、腫瘍が肉眼的に認められない1週目において既に血中SPan-1抗原値の上昇が認められ、その後腫瘍の増大と相関して高値が認められた。一方、腫瘍摘出後は速やかに血中値の減少がみられ、再発によって再上昇がみられた。これらのことより血中SPan-1抗原の測定は膵癌の早期診断および治療効果の判定、モニタ-リングに有用であることがin vinoで確認された。臨床例では膵癌患者全体では約90%の陽性率がみられたが、早期例は未だ十分の症例数がえられず現在検討中である。
2.Nd2抗体の膵癌imaging診断への基礎的検討。
非分泌性膵癌関連抗原を認識するモノクロ-ナル抗体Nd2抗体を用いて、膵疾患(膵癌、慢性膵炎)、正常膵を対象として免疫組織学的検討を行った結果、膵癌で約80%の陽性率が認められたのに対して慢性膵炎、正常膵ではその発現はみられず、本抗体の膵癌特異性の高いことが判明した。125-I標識Nd2抗体を作製、in vinoでの体内分布をみるために担膵癌ヌ-ドマウス(SW1990細胞)に投与しその腫瘍集積性の検討を行った結果、経日的に集積性は高くなり、7日後には腫瘍/血液比は10倍以上を著明な上昇が認められた。さらに臨床応用にむけて111-In標識Nd2を作製して、担膵癌ヌ-ドマウスをモデルにピンホ-ルコリメ-タ-を用いてイメ-ジングを行った結果、投与4日目には腫瘍に一致した良好なイメ-ジングがえられた。今後臨床例における検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鄭容錫: "膵疾患における糖鎖抗原測定の意義-膵癌と腫瘍形成性膵炎の鑑別を中心に-" 膵臓.

  • [文献書誌] 仲田文造: "膵癌関連抗原SPan-1抗原測定の肝、胆、膵疾患における臨床的意義" 日本消化器病学会雑誌.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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