研究概要 |
[研究目的]食道癌における性差の要因の一つとしてアンドロゲン受容体に着目し、アンドロゲン受容体蛋白阻害剤を用いた治療実験を行なった。[研究成果]1.AMN8週投与による発癌率におよぼすFlutamide8週投与の効果:AMN8週投与後8週経過時の発癌率は非去勢ラットで80%(n=5)、去勢ラットで50%(n=6)であり、AMN8週投与後Flutamide8週投与時の発癌率は非去勢ラットで60%(n=5),去勢ラットで20%(n=5)と,Flutamideを投与した去勢ラットの発癌率が低値を示した。2.AMN8週投与による発癌率におよぼすFlutamide10週投与の効果:AMN8週投与後10週経過時の発癌率は非去勢ラットで50%(n=6)、去勢ラットで20%(n=5)であり、AMN8週投与後Flutamide10週投与時の発癌率は非去勢ラットで40%(n=5),去勢ラット16%(n=6)と,Flutamideを投与した去勢ラットの発癌率が低値を示した。3.AMN10週投与による発癌率におよぼすFlutamide10週投与による発癌率におよぼすFlutamide10週投与の効果:AMN10週投与時の発癌率は非去勢ラットで54.5%(n=11)、去勢ラットで27.2%(N=11)であり、AMN10週投与後10過経過時の発癌率は非去勢ラットで92.3%(n=13)、去勢ラットで58.3%(n=12)であり、AMN10週投与後Flutamide10週投与時の発癌率は非去勢ラットで62.5%(n=16)、去勢ラットで64.2%(n=14)と、Flutamideを投与したラットの発癌率が低値を示した。4.AMN12週投与による発癌率におよぼすFlutamide10週投与の効果:AMN12週投与後10週経過時の発癌率は非去勢ラットで100%(n=8)、去勢ラットで66.7%(n=6)であり、AMN12週投与後Flutamide10週投与時の発癌勢ラットで66.7%(n=6)、去勢ラットで71.4%(n=7)と,Flutamideを投与したラットの発癌率を示した。以上よりAMN投与ラット実験食道癌においてFlutamideの発癌抑制効界が認められ、食道癌に対する治療効果がFlutamideに認められる可能性が示唆された。
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