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1991 年度 実績報告書

心移植後の慢性拒絶反応発生機序に関する基礎的研究 血管内皮細胞損傷との関連性について

研究課題

研究課題/領域番号 01570783
研究機関大阪大学

研究代表者

伊藤 寿記  大阪大学, 医学部, 助手 (20231152)

研究分担者 福嶌 教偉  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
高見 宏  大阪大学, 医学部, 助手 (70236355)
中田 精三  大阪大学, 医学部, 助手 (50116068)
白倉 良太  大阪大学, 医学部, 助教授 (00116047)
キーワード心臓移植 / 慢性拒絶反応 / Cyclosporine
研究概要

【目的】移植後数年で起こってくる慢性拒絶反応は予後不良で未だ原因不明であり、各国とも精力的に研究を行なっている。一方、急性拒絶反応については研究が進み、拒絶反応時の細胞および抗体の関与のメカニズムが明らかにされつつある。本年度は免疫抑制剤を使用して急性拒絶反応が起こらない系を作成し、慢性拒絶反応のメカニズムを検討した。
【対象および方法】ドナ-に8ー9週令のBuffalo(BUF)ラットをレシピエントにWisterラットを用い、OnoーLindsey法に従って心移植を行なった。心移植後10mg/kg/dayのCyclosporine(CsA)を2週間経口投与し、100日経過した時点でレシピエントのT細胞の反応および抗体産生を検討した。
【結果】移植後100日の時点でのグラフトの生着率は50%であった。グラフト拒絶群(=慢性拒絶反応群)では、ドナ-抗原に対してのレシピエントのT細胞の反応は(1)MLRではstimuration index(S.I.)=2.24±0.47(2)CML38.2±6.6%killing(3)fTc(cytotoxic T cellのprecursorの頻度)は1:23 45±1102であった。一方生着群では(1)MLR:S.I.=24.0±0.40(2)CML:32.6±7.1%killing(3)fTc 1:2177±251であり(1)〜(3)ともに拒絶群と生着群で有意差を認めなかった。また、レシピエント血清中のドナ-に対する抗体をFACS analysisにより測定すると、両群ともに明らかに抗体が検出された。
【結語】CsA投与により、100日後のグラフトの生着と、TおよびB細胞の反応を検討した。拒絶群、生着群でのT細胞の反応に有意差は認めなかったが、100日間生着した群においてもドナ-抗原に対してTおよびB細胞のactiveな反応があることが明かとなった。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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