研究課題/領域番号 |
01570806
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
根来 真 名古屋大学, 医学部, 助手 (90115618)
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研究分担者 |
宮地 茂 名古屋大学, 医学部, 医員
半田 隆 名古屋大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | シュミレ-タ- / 動脈瘤モデル / バル-ンカテ-テル / 金属コイル |
研究概要 |
動脈瘤のガラスモデルを用いてin vitro simulatorを作成し、動脈瘤の血管内治療のシュミレ-ションをビデオカメラを用いて観察解析を行ってきた。これは人の内頚動脈、椎骨脳底動脈に生じる巨大動脈瘤モデルをガラスにより作成し、血流ポンプにて人工血流の潅流を行い印流を生じさせながら、バル-ンカテ-テルや金属コイルによる動脈瘤の血管内治療をin vitroにてシュミレ-ションを行うとするものである。これにより動脈瘤開口部の小さなものには2個のカテ-テルを用いたダブルバル-ンテクニックが有用であることが判明した。 動脈瘤内の乱流もまた治療後の血栓形成に重要であるとともに、バル-ン閉塞後の動脈瘤破裂にも関係していることが示唆された。 動脈瘤内圧の計測も行い、バル-ン閉塞後内圧は全身血圧より50mm Hg程度上昇していることが判明し、これもバル-ンによる動脈瘤内腔閉塞後に遺残する腔があると動脈瘤破裂を来す可能性があることを示している。さらにラテックス、シリコ-ンの材質の異なるバル-ンを用いると動脈瘤内腔の閉塞にあたって差がみとめられた。これはin vivoモデルで我々が見出したのと同一の所見であり、シリコンバル-ンでは血流の低下は軽度であり、ラテックスのそれは著明であった。これはラテックスバル-ンを動脈瘤底部に用い、一方シリコンバル-ンを動脈瘤茎部に用いた方が良好な結果を得やすいことを示している。またバル-ン閉塞後の残存腔にコイルを用いることも有用であるが、コイル単独では完全な閉塞をうることが困難であることも判明した。 これらin vitroシュミレ-タ-は実際的動脈瘤の研究に有用と考えられる。
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