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1990 年度 実績報告書

女子運動選手の疲労骨折と骨密度・女性ホルモンとの関連

研究課題

研究課題/領域番号 01570827
研究機関筑波大学

研究代表者

福林 徹  筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (70114626)

研究分担者 下條 仁士  筑波大学, 体育科学系, 講師 (50206231)
宮永 豊  筑波大学, 体育科学系, 教授 (90010371)
キーワード骨塩量 / 運動負荷 / 女性ホルモン / 月経異常
研究概要

女子バレ-ボ-ル選手での月経異常と骨塩量および女性ホルモンの関係を調べるため関東大学バレ-ボ-ル1部リ-グ所属の女子選手31名に対して6ヵ月間の基礎体温を計測しその月経状態を把握した。またHologic社製QDRー1000Wを用い全身骨塩濃度・腰椎骨塩濃度の計測を行うと同時に月経初日から起算して8日目に採血を行い,エストラジオ-ル(E_2),血清卵胞刺激ホルモン(FSH),血清黄体形成ホルモン(LH)の定量計測を行った。またコントロ-ル群として月経正常な一般女子学生10名を選び骨塩濃度計測を行った。その結果バレ-ボ-ル選手の全身骨塩濃度は1.153g/cm^2でありコントロ-ル群の1.077g/cm^2より有意に高かった。またバレ-ボ-ル選手の月経正常群は腰椎骨塩濃度が1.230g/cm^2と異常群の1.121g/cm^2より有意に高かったが,全身骨塩濃度では月経群間による差はなかった。ホルモン定量の結果ではFSH,LHでは月経正常群と異常群の間に差が無かったが,E_2では月経正常群72.97pg/mlに対して月経異常群46.34pg/mlと月経正常群が有意に高かった。しかし骨塩濃度とE_2量との間には,なんらの相関もみられなかった。以上の結果より女子バレ-ボ-ル選手による月経異常は,骨塩濃度の減少を引き起こしていると同時に,正常範囲ではあるがE_2の低下もみられた。従来の報告ではスポ-ツによる続発性無月経は何らの後遺症をも残さないとされているが,今後は骨塩濃度の減少を含め,女性ホルモンと骨塩濃度の関係をよく注意深く検討する必要があると思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 福林 徹: "女子運動選手における月経異常と骨塩濃度との関連" 臨床スポ-ツ医学会誌. 1. (1991)

  • [文献書誌] 進藤 さよ: "女子バレ-ボ-ル選手における月経と女性ホルモンと骨密度の関係" 体力科学.

  • [文献書誌] 菊地 はるひ: "女子スポ-ツ選手の骨塩量について" Japanese Journal of Sports Sciences. 9. 729-734 (1990)

  • [文献書誌] Mayumi Imamura: "The effect of nonーweight bearing exercise(waterーpolo) and trainingーinduced menstrual disorders on bone mass." American Journal of Sports Medicine.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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