研究課題/領域番号 |
01570834
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
寺山 和雄 信州大学, 医学部整形外科学, 教授 (50020847)
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研究分担者 |
木下 久敏 信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (30177894)
中土 幸男 信州大学, 医学部整形外科学, 講師 (80115360)
大塚 訓喜 信州大学, 医学部整形外科学, 助教授 (00020892)
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キーワード | レチノイド / ビタミンA / 強直性脊髄骨増殖症 / 後縦靭帯骨化症 |
研究概要 |
Fisherラット雄160匹を生後12ヵ月令(60匹)と3ヵ月令(100匹)の2群にして、コントロ-ルはピ-ナッツ油を、ビタミンA過剰ラットには、パルミチン酸レチノ-ルをピ-ナッツ油に溶解して、5000U/kg/day、25000U/kg/day、100000U/kg/dayになるように週2回強制径口投与した。径口投与後3ヵ月では、12ヵ月令においては体重減少がみられたものの、3ヵ月令では、ビタミンA投与量に差がなく50gほどの増加があった。それぞれの群における骨関節変化を軟X線で検討した。12ヵ月令25000U/kg/day以上の投与群では、すべて後肢屈筋群付着部の腱に、骨化像が認められた。膝蓋腱着部、脊髄(特に胸推部)、足根骨部にも骨棘に似た変化が見られたが、ばらつきがあった。3ヵ月令5000U/kg/day投与したものでは、脊髄を除いた骨関節部に、moth-eaton様の骨粗髪が認められ、また後肢屈筋腱付着部には、骨新生像がみられた。25000U/kg/day以上の投与群においては、12ヵ月令にみられたような背柱の変化は明らかではなかった。今後は、血中ビタミンA濃度と骨関節の形態学的変化との関係についてさらに検討を加えていく予定である。 強直性脊髄骨増殖症の患者とコントロ-ルとの、血中ビタミンA濃度を各6名につき計測したが、平均56550ng/mlと平均5000ng/mlであった。骨塩量との相関関係はいまのところみられていない。 ラットの脛骨骨折後の化骨細胞の培養では、オ-ルトランスレチノ-ル20ug/m においては、培養細胞は死滅した。それ以下の濃度ではH^3チミジンの取込がみられたが、それが骨増生能を直接証明しているのかさらに検討を要するものと考えている。
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