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1989 年度 実績報告書

人工膝関節置換術における温存後十字靭帯の機能に関する実験的・臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570841
研究機関札幌医科大学

研究代表者

小原 昇  札幌医科大学, 医学部, 助手 (90160936)

研究分担者 佐々木 鉄人  札幌医科大学, 医学部, 講師
キーワード人工膝関節 / 後十字靭帯
研究概要

屍体3膝に後十字靭帯温存型の人工関節(キネマチックタイプ、PCAタイプ、セラミックPCLタイプ)を挿入し、In vitroで実験を行った。大腿四頭筋およびハムストリングが緊張した条件で行った。後十字靭帯の長さの変化は私共の開発した伸び計を使用した。
1.人工膝関節挿入前に計測した後十字靭の長さの変化は、膝屈曲角度を大きくするにつれ、増大した。
2.人工膝関節挿入後、同様の装作を行ったが、後十字靭帯の長さの変化は正常膝と同様に膝屈曲角度を大きくするにつれ増大した。しかし、変位量は正常膝に比べ少なかった。3種類の人工膝関節の比較では、解剖学的に人体膝により近いPCAタイプが最も正常膝に近い傾向があった。次に〓骨コンポ-ネントを前方及び後方に設置し、変位量を計測した。後方設置では、後十字靭帯の変位量はほとんどみとめず、一方、前方に設置した場合は、正常膝よりも大きな変位量を呈した。ただし、変位パタ-ンは正常膝と同様に、膝屈曲角度を大きくするにつれ増大した。
3.2の膝に内外側々副靭帯不全の状態を作製し、後十字靭帯の長さの変化を検索したが、一定の傾向は得られていない。屍体膝を設置する際、今回は自由度4で行ったが、膝関節の回旋を加味した自由度5の実験系が必要と考え、現在作製中である。以上、現在での結果より、後十字全体温存型人工関節を挿入した場合、正常膝と同様な後十字靭帯の長さの変化を示した。すなわち、温存された後十字靭帯は、臨床的にも機能している可能性が示唆された。これにより、このタイプの人工膝関節はコンポ-ネントのゆるみの合併症の減少、膝屈曲角の獲得が期待される。平成2年度からは、実際に患者に対し、手術時に後十字靭帯の長さの測定を行っていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小原昇: MOOK 人工膝関節. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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