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1991 年度 実績報告書

多臓器不全患者における自己防御機能低下の機序

研究課題

研究課題/領域番号 01570859
研究機関千葉大学

研究代表者

菅井 桂雄  千葉大学, 医学部付属病院・救急部・集中治療部, 講師 (10187627)

研究分担者 織田 成人  千葉大学, 医学部付属病院・救急部・集中治療部, 助手 (90204205)
大竹 喜雄  千葉大学, 医学部付属病院・救急部・集中治療部, 助手 (50194189)
平澤 博之  千葉大学, 医学部付属病院・救急部・集中治療部, 助教授 (80114320)
キーワード多臓器不全 / 重症感染症 / 自己防御機能 / 補体 / alternative pathway / 好中球殺菌能 / 好中球superoxide(02^-)産生能
研究概要

本年の研究目的:1.多臓器不全(MOF)患者の重症度評価法として考案したcellular injury score(CIS)の有用性が認められた。2.septic MOF患者における自己防御機能の低下の機序につき検討し,好中球の殺菌能及び補体系alternative pathwayの活性の低下が認められ、感染の重症化ひいてはSMOF発症にこれらの機能の低下が重要な役割を果たしていることが示唆された。以上2点の昨年までの結果をふまえて、本年は以下の2点につき検討した。1.SMOF患者におけるCISによる重症度と自己防御機能低下の相関関係 2.低下した自己防御機能の賦活療法 研究実施計画:ICU 入室のSMOF患者10例および対照群として予定手術術後患者1例を対象とした。結果:(1)好中球の02産生能は、SMOF群(0.45±.19nmol/min/10^5)はcontrol群(0.67±0.29)に比し有意に低値であった。(P<0.05)(2)a.補体成分C3,C4,SMOF群(C3 52.6±21.8mg/dl,C4 14.8±4.8mg/dl)は、control群(C3 67.8±22.5,C4 30.4±5.8)ni比し、有意に低値であったが、両群とも正常範囲内であった。CH50は、両群間に差は認められなかった。APH50においては、SMOF群31.6±14.6Uml,control群55.2±25.1、であり両群間に有意差を認めた。(P<0.01)(3)fibronectinは、両群共に異常低値であったが、両群間に差は認めらなかった。(4)またこれら種々の自己防御機能間の相関関係につき検討したが、それぞれの間に相関は認められなかった。(5)SMOF患者においてCISによる重症度と、感染に対する種々の自己防御機能低下の相関関係は認められなかった。(6)感染に対する自己防御機能の賦活療法の検討では、好中球の殺菌能と補体系機能またはfibronectinとの間に相関が認められなかったことより、これらの低下した自己防御機能の賦活にあたっては、それぞれ別々の方法による賦活が必要と考えられ、GCSF、新鮮凍結血漿(FFP)大量投与、免疫賦活剤OKー432が有望視される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 平澤 博之,管井 桂雄,大竹 喜雄,他: "MOFの重症度" 救急医学. 12. 1765-1773 (1989)

  • [文献書誌] 菅井 桂雄,平澤 博之: "重症病態における免疫能賦活療法、修飾療法の役割" 集中治療. 3. 645-650 (1991)

  • [文献書誌] 菅井 桂雄: "全身状態" 救急医学. 15. 1376-1381 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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