研究課題/領域番号 |
01570885
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
河田 幸道 岐阜大学, 医学部, 教授 (00021428)
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研究分担者 |
林 秀治 岐阜大学, 医学部, 助手 (80208628)
武田 明久 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (10171638)
藤広 茂 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (90144021)
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キーワード | 前立腺炎 / EPS採取用カテ-テル / 診断法 |
研究概要 |
研究目的:従来行われている煩雑な前立腺炎の診断法を改良するために、前立腺分泌物(EPS)を直接採取することが可能なカテ-テルを試作し、これを用いることにより、前立腺炎の診断をより正確かつ簡便にすることを目的とした。 研究結果:1.EPSを直接採取可能なカテ-テルを試作し、これに種々改良を加えることにより、実施診療上使用可能なカテ-テルを完成した。 2.このカテ-テルを非前立腺炎患者に使用し、採取したEPSに尿道常在菌による汚染がないか否かを、同時に採取した尿道常在一般細菌およびUreaplasma urealyticumを指標として検討した結果、一部の症例で汚染を受けるものの、菌数を考慮することにより、EPSから検出された細菌を、尿道常在細菌と鑑別することが可能と判断された。 3.つぎに前立腺炎患者について、従来行われてきたMeares&Stamey法とカテ-テル法をクロスオ-バ-法により比較した結果、Meares&Stamey法は、非細菌性前立腺炎の一部を細菌性前立腺炎と診断する危険性があり、カテ-テル法は細菌性前立腺炎の診断上有用な方法であることが判明した。 4.Chlamydia trachomatisの前立腺炎における病原的意義は明確でなかったが、今回の検討中、C.trachomatisによると思われる前立腺炎を2例経験した。 5.カテ-テル法の欠点としては、EPS中への赤血球の混入と、患者に与える疼痛の問題があり、今後、この点に対する改良が必要と考えた。
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