研究課題/領域番号 |
01570885
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
河田 幸道 岐阜大学, 医学部, 教授 (00021428)
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研究分担者 |
高橋 義人 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (20226905)
伊藤 康久 岐阜大学, 医学部, 助手 (50223194)
藤広 茂 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (90144021)
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キーワード | 前立腺炎 / EPS採取用カテ-テル / 診断法 |
研究概要 |
研究目的:前立腺分泌物(EPS)採取用のカテ-テル(前立腺カテ-テル)を試作し、前立腺炎診断における有用性を検討した。昨年度は前立腺炎を認めない症例について尿道常在菌による汚染除去効果を検討したが、本年度は前立腺炎の疑われる症例を対象に、前立腺カテ-テル法と従来行われているMeares & Stamey法(M&S法)を比較検討した。 研究結果:臨床的に前立腺炎が疑われた11例に前立腺カテ-テル法とM&S法をcross over法により施行した結果、M&S法で細菌性前立腺炎と診断された4例中3例はカテ-テル法でも同じ診断であったが、1例ではprostatodyniaと診断された。M&S法で非細菌性前立腺炎と診断された3例は、カテ-テル法では1例が同じ診断であったが、2例は尿道炎と診断された。またM&S法でprostatodyniaと診断された4例は、カテ-テル法でもいずれも同じ診断であった。 両診断法の一致率は11例中8例(73%)であったが、一致しなかった3例ではカテ-テル法のほうがより正確に診断可能であった。 基礎的検討の結果から前立腺カテ-テルを用いても完全に尿道常在菌の汚染を除去できる訳ではないことが判明しているが、本法はM&S法で診断困難な前立腺炎、とくに細菌性前立腺炎と非細菌性前立腺炎の鑑別が困難な症例や、細菌性前立腺炎において原因菌の決定が困難な症例に対しては、試みる価値のある方法であると考えられた。
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