研究課題/領域番号 |
01570892
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高原 史郎 大阪大学, 医学部, 助手 (70179547)
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研究分担者 |
小角 幸人 大阪大学, 医学部, 助手 (30186639)
石橋 道男 大阪大学, 医学部, 講師 (40107032)
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キーワード | リンパ球混合反応 / 細胞障害性試験 / デオキシスパガリン / メチルデオキシスパガリン / 免疫抑制剤 / 臓器移植 |
研究概要 |
ヒトin vitro系でのメチルデオキシスパガリンの免疫抑制効果について: この目的は、本年度でほとんど達成された。つまり、ヒトの抹消単核球を用いた実験で、1MLR(リンパ球混合反応)2.各種マイト-ジェン(PHA、OKTー3、ILー2)によるブラスト化反応 3.リンホカイン・アクティベイティッドキラ-の各系でみたところ、メチルデオキシスパガリンはアロ刺激であるところのMLRと、その結果ひき起される細胞障害性試験、そしてアロ刺激に近いILー2ブラスト化反応の3種類の反応のみと抑制し、その他の反応は全く抑制しなかった。つまり、既存の各種免疫抑制剤とは全く異なり、アロ刺激のみを選択的に抑制するという、臓器移植での免疫抑制剤として、非常に望ましい性格を持っていることが判明した。まだ、MLRでのKinetic Studyによって、メチルデオキシスパガリンは、MLRの初期ではなく、中〜後期、つまり抗原認識が起った直後から免疫抑制力を発揮することが判明した。これも既存の免疫抑制剤にはない性格である。つまり、既存の免疫抑制剤は、細胞障害性の免疫抑制剤(アザチオプリン、ミゾリビン、サイクロホスファミド)も細胞非障害性リンホカイン調節性免疫抑制剤(シクロスポリン、FKー506)もMLRの初期、つまりILー2等のリンホカイン分泌期に対する免疫抑制力を持っているが、このメチルデオキシスパガリンは全くその効果を持たないことを示したものである。
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