研究概要 |
(1)子宮頸部に病変のあるものないものより剥離細胞を採取し、filter in situ法で検索した。対象は頸部尖圭コンジロ-マ23例、CINI/II70例、CIN III26例、子宮頸癌31例、健常婦人666例である。それぞれのHPV6/II、HPV16、HPV18の検出率は、コンジロ-マで48%、26%、9%で、CIN I/IIで、6%、16%、9%、CIN IIIで0%、35%、0%、子宮頸癌で3%、39%、10%に対し、健常婦人では、0.9%、18%、0.6%であった。以上より、健常婦人(特に閉経前)にもHPV感染は計3.3%存在した。またHPV型組織型を相関したことがわかる。 (2)HPVは多くの型を有する。そこでE6領域、C1領域において多くの型を1つのPCRでdetectするconsensus prinerを開発した。P6PCRでは、HPV16,HPV18,HPV33,HPV58を同時にdectectでき、L1PCRでは、HPV6,HPV11,HPV16,HPV18,HPV31,HPV33,HPV42,HPV52,HPV58をdectectできた。この方法による型決定はSouthernblot解析とも一致したことより、検出のみならず、制限酵素切断による型決定にも使用できることが判明した。この2つのPCRをHPV簡易検出に役立てるため、filter in situ法同様に剥離細胞をnon-iorgenic detect gent及びProteinrose K処理後用いることにより、HPV検出できることも判明し、今後は健常婦人において検索をすすめる予定である。現在、cell linesの細胞ではうまくいっており、応用可能を考えている。
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