研究課題/領域番号 |
01570931
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
関場 香 岡山大学, 医学部, 教授 (90033042)
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研究分担者 |
佐能 孝 岡山大学, 医学部附属病院, 医員
中桐 善康 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (40136007)
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キーワード | 子宮頚癌 / 動注化学療法 / シスプラチン / 術前化学療法 / 子宮頚癌広汎手術症例 |
研究概要 |
1.基礎的検討として術中にCDDPを単独注入群と癌化学療法の効果増強手段としてのangiotensin II(AT-II)をCDDPに併用する群を設定し、摘出組織におけるPt濃度を比較し、AT-IIの有用性の検討。CDDP単独症例に比較してCDDPとAT-II併用群は平均2.61倍の総Pt濃度が得られた。また病巣頚部では5.51倍とさらに高い濃度が得られた。さらに症例数を追加して検討したい。 2.子宮頚癌広汎手術5症例のCDDP術前動注化学療法の検討 (1)摘出物における組織内Pt濃度 現在検討中である。(2)子宮頚部病巣のコルポスコ-プによる効果判定 病巣の経時的縮小率は1週目36.4%、2週目56.5%、6週目95.6%であった。(3)組織学的効果 摘出物の組織学的効果について大星下里分類で検討すると、GIIa40%、GIIb20%、GIV40%であった。(4)細胞診の検討 現在検討中である。(5)副作用の検討 クレアチニンクリアランス、白血球、血小板とも正常範囲内の変動である。赤血球は動注前平均411万であったが、6週後は平均347万と漸減した。消火器毒性は静注に比べてやや軽度であるが、制吐剤の注射が必要であった。神経毒性は認めなかった。(6)血圧変動 血圧上昇は1分後より認められ、6分後にピ-クを示した。収縮期血圧の平均値は162mgHgで23%の上昇、拡張期血圧の平均値は94mgHgで21%の上昇と特に問題となる血圧上昇は認めなかった。さらに以上の項目について症例数の追加を行い検討を行ないたい。 3.現在さらにEGFrecepterの測定を行なっており、動注化学療法にともなう変化について検討を開始するところである。
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