研究課題/領域番号 |
01570948
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
村上 嘉彦 山梨医科大学, 医学部, 教授 (10166267)
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研究分担者 |
今村 まゆみ 山梨医科大学, 医学部, 助手 (00203331)
野沢 出 山梨医科大学, 医学部, 講師 (40172788)
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キーワード | 側頭骨病理組織学 / 2次性側頭骨悪性腫瘍 / 浸潤様式 |
研究概要 |
側頭骨病理検体の収集は、各診療科、病理学教室の御協力をいただき順調にいっており、標本作製も軌道にのり標本数も50を超えた。 本年は、2次性の側頭骨悪性腫瘍に着目し、自験症例が偶然に6症例ありこれらの標本につき、その詳細を検討した。悪性腫瘍の増加及び治療成績の向上に伴い末期患者の延命が可能となり、日常臨床において2次性側頭骨悪性腫瘍に遭遇する頻度も増加するものと思われる。しかし現在までに病理組織学的に転移浸潤及び臨床症状発現のメカニズムについて系統的に研究した報告はなかった。本年我々は、自験症例の臨床的、病理組織学的検討、過去の文献報告の検討より、側頭骨への悪性腫瘍の2次的浸潤を遠隔臓器からの血行性転移、隣接臓器からの直接浸潤、びまん性髄膜癌腫症の型での浸潤の3パタ-ンにわけ検討した。その結果、2次性の悪性腫瘍による臨床症状、原発臓器および腫瘍の病理組織の頻度、側頭骨標本で見た腫瘍の浸潤様式等につき(各浸潤パタ-ン別に特徴があり)、若干の知見を得ることができたのでこれらの結果を日本耳鼻咽喉科学会、日本基礎耳科学会等で口演し、同会誌に論文として投稿した。
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