研究課題/領域番号 |
01570974
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
渡邊 郁緒 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50107827)
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研究分担者 |
兼子 周一 浜松医科大学, 医学部, 助手 (50224598)
川村 洋行 浜松医科大学, 医学部, 助手 (80195156)
中島 徹 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20172314)
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キーワード | 悪性緑内障 / 脈絡膜循環 / 生体計測 / Prostaglandine E_2 / 前房深度 / 眼軸長 |
研究概要 |
1.臨床観察:古典的な悪性緑内障と同様な所見を示した以下の症例の臨床経過・生体計測値を分析した。 (1)レ-ザ-虹彩切開術後例2例、網膜中心静脈閉塞例3例、原田病3例、uveal effusion2例(1例は特発性、1例は網膜色素変性症に合併)、多発性後極部網膜色素上皮症1例、内頚動脈・海綿静脈洞瘻1例、網膜剥離術後例8例。 (2)眼軸長:眼内病変を主原因とする症例では眼軸長の短い例がほとんどであった。 (3)性差:当科受診当該疾患患者の性差と比較して、今回の対称患者は女性が圧倒的に多かった。 (4)pilocarpine投与で症状の改善は見られず、または症状は増悪し、毛様体弛緩剤atropine投与で改善したものが多い。 2.動物実験:家兎にprostaglandin E_2投与し以下の結果を得た。 (1)毛様体突起の腫脹と毛様体毛細血管の著明な拡張を生体観察及び組織学的に確認した。 (2)レ-ザ-血流計で、虹彩毛様体の血流の上昇を確認した。 (3)prostaglandin E_2投与後眼圧は早期から上昇し、投与30分以内に最高値に達し、その後漸減した。 (4)前房深度は高濃度群で早期にのみ減少した。 (5)pilocarpine前投与はこれらの変化に影響を与えなかった。 3.これらの結果から、悪性緑内障発生機序とその治療法に関する循環模式図を推定し、ぶどう膜の鬱血・外血液網膜柵の破綻も重要な役割を果たしていることを推測した。
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