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1990 年度 実績報告書

口腔悪性腫瘍におけるパピロ-マウイルスの分子生物学的および免疫組織学的検索

研究課題

研究課題/領域番号 01570988
研究機関千葉大学

研究代表者

佐藤 研一  千葉大学, 医学部・歯科口腔外科学, 教授 (40009139)

研究分担者 白沢 浩  千葉大学, 医学部・第一微生物学, 助手 (00216194)
清水 文七  千葉大学, 医学部・第一微生物学, 教授 (10072894)
金沢 春幸  千葉大学, 医学部・歯科口腔外科学, 講師 (80169549)
キーワード口腔悪性腫瘍 / パピロ-マウイルス / PAP染色 / ABC染色 / サザンブロッティング法
研究概要

1)良性腫瘍中のHPVの検出
喉頭、咽頭、口腔、副鼻腔領域の良性腫瘍10サンプルについて、Southern blot法、in situ hybridization法、PAP染色でHPV・DNAの検出を行った。2種類のlaryngeal papillomaであるLPーNとLPーTにはそれぞHPV11、HPV6ゲノムが検出された。LPーT組織標本ではin situ hybridizationでも確認できた。LPーNとLPー1組織標本ではウイルス粒子抗原(L1、L2)をantiーBPV1antibody、antiー6bーL1/βーgal、antibodyantiーL2ーI/βーgal antibodyを用いてPAP染色で容易に確認できた。さらに、LPー1ではWestern blottingにより、ウイルス粒子蛋白を検出することに成功した。これらの結果はHPVゲノムがepisomeとして存在しウイルス粒子を形成していることを示している。しかし、他のlaryngeal papillomaではHPV DNAも、ウイルス抗原も検出することはできなかった。
2)悪性腫瘍中のHPVーrelated sequenceの検出
口腔、咽頭領域の悪性腫瘍30サンプルについて、Southern blothybridizationでHPV6/16/18混合DNA、あるいは、HPV1/3/6/11/16/18/33混合DNAをプロ-ブとしてless stringentあるいは、stringentな条件下で、HPV DNAの検出を行った。舌癌と歯肉癌3サンプルからless stringentな条件下において、HPV6/16/18ーDNAsプロ-ベで弱いバンドを検出した。しかし、HPVの型は決定出来なかった。これらの結果はHPVゲノムの小片が宿主DNAに組み込まれている可能性を示唆している。さらにこれらの3種類の癌について、ホルマリン固定組織標本においてin situ hybridizationをHPV6/11,HPV16/18とHPV31/33/35混合DNAプロ-ベを用いて行った。しかし、はっきりとした結果は得られなかった。
さらに、5種類の口腔癌由来細胞株についてSouthern blottingを行ったが、陽性の結果は得られなかった。
以上の結果は、口腔領域腫瘍におけるパピロ-マウイルスの病因論的役割を示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Tsuchiya,Y.Tomita,H.Shirasawa,H.Tanzawa,K.Sato,B.Shimizu: "Detection of human papillonavirus in head and neck tumors using DNAーhybridization and imaunohistochemical analysis" Oral Surgery,Oral Pathology,Oral Medicine. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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