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1989 年度 実績報告書

骨改造過程における骨芽細胞の多様性に関する分子生物学的免疫組織化学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 01570995
研究機関昭和大学

研究代表者

池田 通  昭和大学, 歯学部, 助手 (00211029)

研究分担者 山口 朗  昭和大学, 歯学部, 助教授 (00142430)
吉木 周作  昭和大学, 歯学部, 教授 (30085740)
キーワード骨芽細胞 / 分化 / Gla蛋白 / 遺伝子 / 培養細胞 / in situ hybridization / 分子生物学
研究概要

骨改造過程で多様な機能を営む骨芽細胞を機能的に分類することを目的に研究を行い、以下の結果が得られた。
1.研究分担者山口がラット頭蓋冠より樹立した種々の分化段階の骨芽細胞様樹立細胞株、ラットおよびマウス由来骨芽細胞様樹立細胞株、ラットおよびマウスの種々の組織由来の樹立細胞株を用いて、骨の基質を構成する蛋白のひとつであるマトリックスGla蛋白(MGP)遺伝子の発現を調べた。その結果、調べたすべての骨芽細胞様細胞および、骨髄由来の前脂肪細胞、腎臓、肝臓由来の細胞でMGP遺伝子の発現が認められた。また、培養液中に骨の強力な代謝調節因子である活性型ビタミンDを添加したところ、MGPの発現は、非常に未分化な骨芽細胞であるC26を除いたすべての骨芽細胞において著しい上昇が認められた。一方、C26および他の骨以外の組織由来の細胞では、活性型ビタミンDを添加してもMGPの発現は軽度の上昇を認めるにすぎなかった。以上より、骨芽細胞は非常に未分化な状態から分化が進むと骨代謝調節因子のひとつである活性型ビタミンDに対する反応性が上昇すること、またその結果、活性型ビタミンDの作用で骨基質のひとつであるMGPの産生が著明に増大するようになることが強く示唆された。このことから、MGPの遺伝子発現を調べることによって、骨芽細胞の、分化段階の違いによる機能的分類が可能であると考えられた。
2.1の結果を組織学的に確認するために行うin situ hybridizationを、培養細胞を用いて試みた。その結果、使用した合成オリゴヌクレオチドプロ-ブではバックグラウンドが高く出やすいことがわかったため、cDNAプロ-ブを用いる必要があると判断された。現在、cDNAプロ-ブを用いたin situ hybridizationを行う準備がほぼ整ったところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 池田通: "バイオテクノロジ-素材としての培養細胞" 蛋白質・核酸・酵素. 34. 78-79 (1989)

  • [文献書誌] 山口朗: "骨芽細胞の培養" 組織培養. 15. 155-159 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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