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1990 年度 実績報告書

口腔マイコプラズマ細胞のプロテインA様活性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01571008
研究機関北海道大学

研究代表者

渡邊 継男  北海道大学, 歯学部, 教授 (10064362)

研究分担者 菊池 裕子  北海道大学, 歯学部, 助手 (30001944)
キーワードマイコプラズマ / mycoplasma / Mycoplasma salivarium / 糖タンパク質 / IgG / protein A様活性 / 細胞膜 / レクチン
研究概要

1.Mycoplasma salivarium (MS)細胞にIgGが非特異的に結合する。
ヒト血清160検体をMS抗原で吸収することによって、M.salivariumならびにM.oraleに対するIgG抗体価は、それぞれ、84.24(±8.01)%そして31.14(±17.31)%減少した。
2.MS細胞はルテニュウム・レッドで染まる物質で包まれており、この物質はタンパク質分解酵素による処理によって除去される。
MS細胞の最外層(幅:約11nm)はルテニュウム・レッドで濃く染まり、その表層には細かい繊毛様の構造物が認められた。しかしながら、MS細胞をプロネ-スで処理することによって、ルテニュウム・レッドで染まる層は完全に消失した。
3.MS細胞には糖タンパク質が存在する。
MS細胞タンパク質をSDSーPAGEで分画し、PAS染色すると、すくなくとも13本のバンドが染まり、これらのバンドと移動度の一致するバンドが銀染色でも染まった。精製された細胞膜でも同様の所見が得られた。
4.MS細胞の糖タンパク質はIgGと結合する。
SDSーPAGEで分画したMS細胞タンパク質をニトロセルロ-ス膜に転写し、ウサギ血清、ウサギIgG、ヒト血清あるいはヒトIgGを作用させ、最後にprotein AーgoldでIgGを発色させることによって、IgGと結合する糖タンパク質のバンドが検出された。31Kと60Kのバンドが主要なバンドで、これらのバンドを形成しているタンパク質の中にprotein A様活性を担った糖タンパク質が含まれているものと推測される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 渡邊 継男: "ガラス表面ならびにヒツジ赤血球への口腔マイコプラズマの付着性" 第16回日本マイコプラズマ学会記録集. 29-34 (1989)

  • [文献書誌] T.Watanabe,K.Shibata,and H.Yukitake: "Hemagglutinating activity of Mycoplasma salivarium and its attachment to sheep red blood cells" Microbiology and Immunology. 34. 439-446 (1990)

  • [文献書誌] T.Watanabe and H.Yukitake: "Attachment of Mycoplasma salivarium and Mycoplasma orale to glass surfaces" Microbiology and Immunology. 34. 819-824 (1990)

  • [文献書誌] M.Totsuka,K.Shibata and T.Watanabe: "Chemical analyses,local Shwaartzman reactivity,and body weightーdecreasing activity of aqueousーphenol extracts of Mycoplasma salivarium cells" Antonie van Leeuwenhoek. 58. 73-77 (1990)

  • [文献書誌] 渡邊 継男: "Mycoplasma salivariumのprotein A様活性と補体活性化能力について" 第17回日本マイコプラズマ学会記録集. 52-55 (1990)

  • [文献書誌] K.Kobayashi and T.Watanabe: "Glycoproteins of human mycoplasmas" Microbios. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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