研究課題/領域番号 |
01571020
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
福井 公明 徳島大学, 歯学部, 教授 (40035407)
|
研究分担者 |
根本 謙 徳島大学, 歯学部, 助手 (10218274)
長宗 秀明 徳島大学, 工学部, 助手 (40189163)
太田 房雄 徳島大学, 医学部, 教授 (90035478)
|
キーワード | う蝕 / Streptococcus mutans / 菌種特異的タンパク質抗原 / 単クロ-ン抗体 |
研究概要 |
ヒトのう蝕原性連鎖球菌であるミュ-タンス群連鎖球菌の一種、ストレプトコッカス・ミュ-タンスの菌種持異的菌体表層タンパク質抗原のクロ-ニングを行うため、遺伝子発現系での抗原検出用プロ-ブとして単クロ-ン抗体を使用することとし、本菌種の血清型Cである臨床分離株を用いてマウスを免疫した。得られた免疫脾細胞を常法によりミエロ-マ細胞と融合させてハイブリド-マを作製し、ミュ-タンス群連鎖球菌中でストレプトコッカス・ミュ-タンスに特異的に反応すると思われる単クロ-ン抗体産生株を1クロ-ン得た。この株の生産する単クロ-ン抗体は、ストレプトコッカス・ミュ-タンスの細胞壁多糖抗原と反応せず、またプロテア-ゼE処理を行った菌体とは反応性を示さないことから、菌体表層タンパク質を認識している可能性が強く示唆された。さらに、認識する抗原は分子量約140Kd、等電点5.0付近であることが明らかとなった。現在はこの抗体が未知の表層タンパク質抗原を認識するものか、あるいはいくつかの口腔内連鎖球菌に共通して存在する表層タンパク質抗原AgI/II上の特別な抗原決定基を認識するものかについて、さらに解析を進めている。 なお、上記の単クロ-ン抗体が今回の目的にそぐわない場合は、ストレコッカス・ミュ-タンスに特異的なウサギ抗血清を抗原検出用プロ-ブとして使用する予定であり、単クロ-ン抗体作製と並行してウサギの免疫を進めている。 最後に、遺伝子スクリ-ニング用のストレプトコッカス・ミュ-タンスの遺伝子ライブラリ-については、本菌種のIngbritt株よりDNAを抽出し、大腸菌系発現ベクタ-であるλgtllに組み込んで、すでに構築を完了した。
|