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1989 年度 実績報告書

コラ-ゲンの階層的線維形成因子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01571022
研究機関長崎大学

研究代表者

桂 暢彦  長崎大学, 歯学部, 教授 (30013840)

研究分担者 小野 俊雄  長崎大学, 歯学部, 教務職員 (80050607)
小早川 健  長崎大学, 歯学部, 教務職員 (10153587)
田中 理  長崎大学, 歯学部, 助手 (80207076)
田中 祺一郎  長崎大学, 歯学部, 助教授 (50001954)
キーワードコラ-ゲン / 線維形成 / 構造モデル
研究概要

コラ-ゲン線維の形成は直線分子であるとされるトロポコラ-ゲンが平面的にquarter staggerしただけではフィラメントから線維にいたる多様な階層化を理解できない。三次元の構造モデルが必要である。
穏和な処理でfibrilは容易に膨化し、表面には斜走する条線や割れ目が現れる。そのとき横紋は不明瞭になるが消失し、フィラメントにまで散開する。横断面は多様な渦巻き状を示す。さらにI型コラ-ゲンが石灰化する場合ヒドロキシアパタイトの微結晶は線維軸に対して平行ではなくおよそ15-18度傾斜し、線維の横断像では多数のアパタイト微結晶が線維外周から中心に向って湾曲して進入していき、円心円状や放射状や層板状にはならない。
これらの事実を総合し矛盾のないI型コラ-ゲンの階層的構造モデルを考察した。小さい単位からpentamer、filament、fibrilとする。pentamerはトロポコラ-ゲン5分子がquarter stagger theoryに基づき1Dづつずれて側方会合した基本単位であり、最大幅は9nmである。filamentは、このpentamerが長軸方向に会合すると同時に上下にも5層会合して一辺9nmの棒状になり、これをpentamer rodとする。5層の間では横にずれることができるので断面は正方形から長く伸びた菱形まで変形できる。fibrilはpentamer rodがシ-ト状に側方会合し、さらにそれらが中心軸に集合し、その軸を中心にねじれて多重helixになる。pentamer rodの側方会合が密着していれば横紋が現れ、隙間ができると斜走する条線が現れる。このようなモデルを想定すれば多くの事実をよく説明できるので、各段階の電顕像を実際に撮影すべく努力中である。本補助金の交付が遅かったためまだpentamerやpentamer rodの直接撮影には成功していない。各段階で停止させた試料作りの条件を定めることが肝要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 桂暢彦: "電子顕微鏡から見たTypeIコラ-ゲン線維の立体構造モデル" コラ-ゲン研究会抄録. 37. 88-91 (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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